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村井良大&甲斐翔真インタビュー/上

『デスノート THE MUSICAL』、この作品が持つ力をすごく感じる

真名子陽子 ライター、エディター


 『デスノート THE MUSICAL』が20日に初日を迎えます(2月9日まで、東京建物 Brillia HALLにて。その後、静岡・大阪・福岡公演あり)。

 「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載された漫画「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ、漫画:小畑健)は、日本累計発行部数3000万部を超え、2006年に、映画「デスノート」が公開。そして2015年、ブロードウェイの作曲家、鬼才フランク・ワイルドホーン氏が音楽を手掛け、音楽スーパーバイザーにグラミー賞受賞経験を持つジェイソン・ハウランド氏、そして演出に栗山民也氏を迎え、ミュージカルが誕生しました。

 “デスミュ”と呼ばれる『デスノートTHE MUSICAL』。2017年の再演では、台湾でも上演し成功をおさめています。3度目の上演となる今作は、オール新キャストで上演。夜神月(やがみらいと)役をダブルキャストで演じる村井良大さんと甲斐翔真さんにお話を伺いました。

僕たちのエッセンスをどう入れていこうか

拡大村井良大(左)と甲斐翔真=岩田えり 撮影

――まずは『デスノート THE MUSICAL』の率直な印象を教えてください。

村井:とても有名な作品ですので、皆さん内容を把握されていますし、どういう登場人物がいるのか、またそのキャラクター性も分かっていると思います。ファーストインパクトが強いですし、皆さんの中にとても強いイメージがある作品だなと感じました。自分も漫画を読んでいましたので、印象が強く残っていますし、2015年にミュージカル化するという話を聞いた時は、『デスノート』をミュージカルにするってどういう事だろうって驚きましたし、すごく興味がありましたね。

甲斐:栗山さんが、2015年の初演時は近未来の話だったけれど、この4年で時代が変わって、今や現代劇になっているとおっしゃって、確かにそうだなと思ったんです。人の命がどんどん軽くなっているような気がして……。そんな今の時代に必要な作品に改めてなるんじゃないかなと思います。

拡大村井良大(左)と甲斐翔真=岩田えり 撮影

――実際にお稽古に入って感じられたことはありますか?

村井:最初に台本を読んだ時は、漫画の夜神月のイメージをかなり引きずったかな。ここはこういう風に表現した方がいいのか? いや、違うのか?と悩みました。台本はすごくシンプルに描かれているので、どこまで僕の持っているイメージを出していいのか、押し引きが難しい作品だなと思いました。シンプルがゆえに洗練されていないといけないし、たったひと言で空気を変えないといけないことが多いので、最初はそれに追いつくのに必死でしたね。

甲斐:稽古に臨むにあたって、この作品のことを知らないといけない、栗山さんの演出を知っておかないと、と思って調べたり過去の資料映像などいろいろ見たんですけど、いざ自分が演じるとなると、どうしてもその過去の夜神月の声が聞こえてくるんですよ。

村井:ああ、わかる。

甲斐:それに影響され過ぎてしまうと僕たちがやる意味がなくなってしまうので、僕たちのエッセンスをどう入れていこうかと、いろいろ研究しながら稽古を進めています。

◆公演情報◆
『デスノート THE MUSICAL』
東京:2020年1月20日(月)~2月9日(日) 東京建物 Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)
静岡:2020年2月22日(土)~2月23日(日) 清水マリナート
大阪:2020年2月29日(土)~3月1日(日) 梅田芸術劇場 メインホール
福岡:2020年3月6日(金)~3月8日(日) 博多座
公式ホームページ
公式twitter
[スタッフ]
音楽:フランク・ワイルドホーン
演出:栗山民也
[出演]
村井良大/甲斐翔真(Wキャスト)、髙橋颯
吉柳咲良、西田ひらり
パク・ヘナ、横田栄司、今井清隆 ほか

〈村井良大プロフィル〉
 東京都出身。2007年のドラマ『風魔の小次郎』でドラマ初主演を飾り、その舞台版でも主役を務める。以降『仮面ライダー ディケイド』『戦国鍋TV』などテレビ番組で人気を集める。最近の主な出演作は、『魔界転生』、『あなたの初恋探します』、『99才まで生きたあかんぼう』、『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』、『真田十勇士』、『RENT』など。
公式ブログ

〈甲斐翔真プロフィル〉
 2016年「仮面ライダーエグゼイド」でドラマデビュー。その後、ドラマ、映画などの話題作に出演。主な出演作品は、ドラマ『花にけだもの』、『いつか、眠りにつく日』、『時空探偵おゆう 大江戸科学捜査』、映画『君は月夜に光り輝く』、『覚悟はいいかそこの女子。』、『写真甲子園 0.5秒の夏』など。2020年1月24日公開予定の映画『シグナル100』に出演。
公式twitter
公式instagram

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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