七海ひろきインタビュー/下
舞台の上は自由、ひとりの演技者として芝居をしていく
中本千晶 演劇ジャーナリスト

七海ひろきインタビュー/上
「男役」という肩書きは私にはもうない
――これからも男役的なことをなさるのかなと思うのですが、「タカラヅカの」という冠が取れた男役って、七海さんにとってどういうものになりそうなんですか?
「男役」という肩書きは私にはもうないんです。男役というのはタカラヅカのものだから、たとえこれから私が男性の役を演じることになっても、それは「男役」とはちょっと違うのかなと。
――なるほど。七海ひろきさんとして色んな役をおやりになる中で、それがたまたま男だったり女だったりするということ?
そう。 外の舞台でも男性が女性を演じることはあるし女性が男性を演じることもあるから、その中でひとりの演技者として芝居をしていくということです。ですから、別に女性はやらないというわけでもなくて、タカラヅカ時代も女性の役はありましたし、これからも女性の役をやることもあるかも知れません。舞台の上って本当に自由だと思うんです。

七海ひろき=宮川舞子 撮影
――そうですね。
嘘の世界でどれだけリアルに演じられるかが役者の面白いところなので、私もそういう部分でひとりの演技者として勝負していきたい。声優の仕事に興味があるのもまさにそこで、性別も年齢も越えられるし、ときには人間ではないものを演じたりもできます。そんな風に幅広い役柄を演じられるようになりたいです。
「チーム七海」は最高です!
――他のタカラヅカOGの方に比べても多彩な活動をされていて、もちろんタカラヅカを離れた寂しさはあるかもしれないけれど、自由で楽しそうでもあります。今、楽しいですか?
楽しいです。 自分のやりたいことを周りの皆さんが具現化していってくださるのがすごくありがたくて。タカラヅカ時代も仲間はたくさんいたけれど、今は七海ひろきのことを考えて色々助けてくれる チームができていて、「チーム七海」は最高だなと常々思っています。
――スカイステージの番組を見た時から思っていたのですが、 プロデュースやディレクションの分野への興味もおありなのでは?
私は自分がやりたいことについて、たとえばスカイステージの自分の番組において「皆さんにどういうものを届けたら楽しんでいただけるか」や「出演者がそれぞれ一番素敵に見えるにはどうしたらいいか」を考えるのが好きなので、その部分に関しての意見や提案はしていますね。
――なるほど。
今、沢山の方と一緒にお仕事をさせて頂き、本当にいつも勉強になりますし、とても刺激を受けています。
――「七海ワールド」をこれからもっと広げていく感じですね。
はい。自分の世界観を皆さんと共有していくことを楽しみたいなと思います。
◆公演情報◆
『RED&BEAR ~クィーンサンシャイン号殺人事件~』
東京:2020年1月24日(金)~2月2日(日) サンシャイン劇場
★公式ホームページ
[スタッフ]
原作:林 誠人
脚本:天真みちる
演出:中島庸介(オフィス上の空/キ上の空論)
[出演]
七海ひろき、西岡德馬
佐奈宏紀、近藤頌利、遊馬晃祐、正木 郁、三原大樹、新田恵海
堀田優希、柴 小聖、後藤夕貴
■One-man LIVE773“GALAXY” Blu-ray 好評発売中!
『One-man LIVE773“GALAXY” Blu-ray』(価格:6,500円+税)
七海ひろき初のワンマンライブ「One-man LIVE773“GALAXY”」の東京追加公演(2019年9月20日かつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホール)を映像化。現在、全国のレコードショップやECサイトで好評発売中。
対象店舗にてご購入頂いた方に、購入特典として、各メーカーブロマイドプレゼントも実施。
・対象店舗:amazon.co.jp/HMV/TOWER RECORDS/楽天ブックス/KING e-SHOP
【KING e-SHOP】
〈七海ひろきプロフィル〉
89期生として宝塚歌劇団に入団。宙組配属後、2015年に星組に組替えをし男役スターとして活躍。2019年に退団し、俳優、声優、歌手、ラジオパーソナリティなどアーティストとして多方面で活動。2019年8月にキングレコードよりミニアルバム「GALAXY」でメジャーデビュー。2019年11月8日いばらき大使就任。
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★公式twitter
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