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【ヅカナビ】花組『DANCE OLYMPIA』

新トップスター柚香光が踊って、踊って、踊りまくる!

中本千晶 演劇ジャーナリスト


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 1月7日に東京国際フォーラム ホールCにて開幕した花組『DANCE OLYMPIA』は、新トップスター柚香光を筆頭に、ダンス巧者の面々がこれでもかと言わんばかりに踊りまくる姿が清々しい。新生花組の幕開けに相応しい舞台だった。

 昨年、明日海りおという大きな星が去った花組。だが、ひとつの星が消えても、また新たな星が輝き始めるのがタカラヅカの強さなのだと改めて思った。そして、その星はこれまでとはまた全然違う輝きを発する。令和の新時代らしい、新しい「ダンスの花組」の誕生を感じた公演だった。見応えたっぷりの各場面の様子をお伝えしよう。

ギリシャ戦士、NYで踊る喜びを知る!?

 1幕はギリシャの戦士アキレウス(柚香)が現代のニューヨークにタイムスリップしてきてしまうという奇想天外なストーリー仕立ての構成だ。現代のニューヨークで、盟友バトロクロス(水美舞斗)にそっくりのパット(水美)らに出会い、鎧を脱いで自由に踊る喜びを知るアキレウス。やがて妻のブリーセーイス(華優希)に瓜二つのブロードウェイのスター、ブリーゼ(華)を一目見て恋に落ちてしまう。

 戦士たちによる力強いダンスから、ブロードウェイのステージでの優雅なダンス、そしてニューヨークの若者たちのポップなストリート系ダンスまで、柚香のダンス力の幅の広さをうまく見せる趣向になっている。古代ギリシャの戦士と現代ニューヨークの若者とのやりとりにおけるズレの可笑しさも柚香のキャラクターにぴったりハマっており、客席では笑いが絶えない。

 華優希は、下級生ながらもトップという立場としては一日の長だけあって、柚香を健気に支えていこうという強さと、大人の女性の温かい包容力も感じさせる。ひたすら初々しかった「はいからさん」の頃とはもう違う。次回の大劇場公演での紅緒にも興味が湧いた。

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筆者

中本千晶

中本千晶(なかもと・ちあき) 演劇ジャーナリスト

山口県出身。東京大学法学部卒業後、株式会社リクルート勤務を経て独立。ミュージカル・2.5次元から古典芸能まで広く目を向け、舞台芸術の「今」をウォッチ。とくに宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で分析し続けている。主著に『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか』『タカラヅカ流世界史』『宝塚歌劇に誘(いざな)う7つの扉』(東京堂出版)、『鉄道会社がつくった「タカラヅカ」という奇跡』(ポプラ新書)など。早稲田大学非常勤講師、NHK文化センター講師。

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