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残された改正課題

 だが、被害者・支援者等が要求してきたいくつもの改正要求は、生かされなかった。それを以下に予定している論述の順序で記せば、次のとおりである――

(1) 法定刑を強盗罪以上の有期懲役にする、
(2) 現在13歳とされている性交同意年齢(つまり暴行・脅迫要件をみたさずとも強かん罪等が成立する年齢の下限)を引き上げる、
(3)「監護者」にかぎらず、多様な仕方で女性を含む弱者に、権力・権威を通じて影響・支配力を及ぼしうる立場の人物の性犯罪を罰する条項を設ける、
(4) 年少者が被害者の場合の公訴時効を停止・撤廃する、
(5) 強かん罪(準強かん罪を含む)の構成要件である「暴行・脅迫」要件(その程度は「被害者の抵抗を著しく困難にする程度のもの」とされてきた)を廃し、「不同意」を構成要件として、「強制性交等罪」を「不同意性交等罪」に代える。

 また、刑法改定の問題ではないが、次のような関連法・制度の変革も、少なくない論者によって提起されてきた――

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筆者

杉田聡

杉田聡(すぎた・さとし) 帯広畜産大学名誉教授(哲学・思想史)

1953年生まれ。帯広畜産大学名誉教授(哲学・思想史)。著書に、『福沢諭吉と帝国主義イデオロギー』(花伝社)、『逃げられない性犯罪被害者——無謀な最高裁判決』(編著、青弓社)、『レイプの政治学——レイプ神話と「性=人格原則」』(明石書店)、『AV神話——アダルトビデオをまねてはいけない』(大月書店)、『男権主義的セクシュアリティ——ポルノ・買売春擁護論批判』(青木書店)、『天は人の下に人を造る——「福沢諭吉神話」を超えて』(インパクト出版会)、『カント哲学と現代——疎外・啓蒙・正義・環境・ジェンダー』(行路社)、『「3・11」後の技術と人間——技術的理性への問い』(世界思想社)、『「買い物難民」をなくせ!——消える商店街、孤立する高齢者』(中公新書ラクレ)、など。

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