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新型ウイルスや不景気で暗い世の中には笑いがいちばん!

音楽の隣には笑いがある。笑いは最高!!

ミン・ヨンチ ミュージシャン 韓国伝統音楽家

 日本のTVで有名な番組『すべらない話』。誰でも一つは必ず面白い話を持っている、という発想から松本人志さんが作った、テレビプログラム。面白い! 大ファンである。

 もちろんそのすべらない話は、日本だけではなく、世界中の人たちにもあるだろうし、そして韓国にも有名なすべらない話が数々ある。

 私、つい最近、韓国で健康診断を受けた。「国民健康検診」で、40歳から無料でやってもらえる。手続きも簡単で、とても親切。内容は、基礎検査、血液、胃カメラ、などなど。

 何回か受けてはいるが、日本でも韓国でも、そう気持ちのいいものではない。

 そして、今回。気持ち悪いの極み!

 それは、前もって病院からの電話で知らされた。

 「今年からは大腸がんの検査のため、検便がありますので、当日持ってきてください」

 えーーっ!!そんなの、やったことないよーーー!! 日本で育った私世代にはそう思う人もいるでしょう。

 フフフ……でも、私は大丈夫。

 私は、こちらで高校を出ている。その時にすでに経験済みなのだ。やり方も知ってるのだ。

 読者の皆さん、何の自慢かと思うでしょうね。少しお付き合い願います。

Olga1818/Shutterstock.com

本当にあった実話

 えーーっと、方法はと言うと……高校時代にさかのぼって記憶を辿ってみた。

 途中過程は読者の皆さんのために省略して、そのモノを小さなビニールに入れ、それをきれいな封筒に入れて、名前を書けばいいのだ。

 当時、高校では、それを教室の後ろの方にある、大きなビニール袋に入れる。

 ある時なんかは、最悪で、そのビニール袋の近くに私の席があったのである。

 回収されても、においが漂っているようで、その日1日、悪臭の中で、もがいていたのを覚えている。

 それは、こっちの慣れている子たちにしても嫌な行事で、犬や猫の物を持って来たり、色々な手を使ったりしている。もちろん、犬や猫のモノを持って行った子は、すぐに保健所から呼び出しがかかって、再検査なんだけどね。

 で、ここからが、すべらない話!!

 僕の友だちから聞いた話。その子が中学生の時、検便の提出日にそのモノを持って来なかったのだ。

 担任の先生は、ひどく怒って、とにかく今日中になんとかしろ!と。

 そこで困ったかれは、学校にある公衆電話から、彼の家にいる、OLの姉に電話。

「とにかく、困っている、すまないが、姉貴のを持ってきてくれ」

 当然、姉はかわいい弟のためと、嫌々でも覚悟を決めて、トイレへ向かった。そして、そのモノをビニールに入れ、それをさらに、銀行のきれいな封筒にいれ、弟の待つ学校へ急いだ。

 優しい姉である。

 けど、なんと! その道中、銀行の前で信号待ちしていた時、その封筒をスリに取られてしまった……。

 と、言う話。

 これはすごい話である! よくできているし、本当に実話なのです。

 学校で待っている弟!

 スリにあった姉!

 封筒を開けた時のスリ!

音楽の隣には笑いがある

 ちょっと、こういうお話が苦手な方たちには申し訳ありませんでした。

 けど、笑いって大事だと思うのですよ。下ネタ。もちろん、大人たちがセクハラ的に言いあう、下ネタは下品で良くないですが。

 留学したての時、言葉を習い始めた時に、いちばん早く覚えるのが、下ネタ、悪口……。私の高校は李朝雅楽部養成所の脈を受け継ぐ、卒業の際には奨学金も受け取った国立国楽高等学校ですが、そこらへんは、やはり普通の高校男子。

高校時代の筆者(写真の一番右)

 とにかく初めは、何もしゃべれないので、意思疎通ができない。

 その時、役立つのが、下ネタです。やらしい話とかではなく、子どもたちがする程度のですよ。今日のようなそのモノとか、おならとか。幼稚なやつです。

 これは、どの世界に行っても、どんな人たちに会ってもまずは笑いが起こります。

 笑いは最高です!!

 音楽ともお隣にいます。

 だから、昔のコメディアンには元ミュージシャンが多いですよね。ドリフターズさんとか。

 音楽のすぐ隣には笑いがあるからです。

 例えば公演などで、誰かが、音やリズムなどの、致命的なミスをしたとする。観客も「?」に思ったかも知れないほどの。本当に、それはその人の大失敗なんですが、演奏が終わった楽屋では、大笑いになる。ただ単に失敗を笑い飛ばしているのではなく、絶妙な瞬間の絶妙な音のミス。それも、要は面白い芸術なんです。

 わたしも、PURIというパーカッショングループでの時、日本ツアーの大阪公演だったと思う。本番中、立ちながら楽器を体にくくりつけ、演奏する演目。ターンしながらパフォーマンス演奏でした。その瞬間、足が滑って転倒。気が付いたら、舞台のど真ん中で仰向けに倒れてしまっていたのだ。

PURIのCDジャケット

 チャング(大きな両面太鼓)をくくりつけているので、一人では起きられないし、起きれたとしても、「よっこらしょ」となってしまうので、一瞬で開き直ることにした私。仰向けになったまま、両腕を上げて、「起こしてくれ~」と他のメンバーにジェスチャーをした。それがお客さんには、私の決めポーズだと思われ、大歓声となった。

 結局、大大拍手を長々受け公演は盛り上がったが、本人の私は本当に恥ずかしかった。

 公演終了後、楽屋でメンバーは爆笑していたなあ。

つらさを歌って笑って乗り越える

 韓国には大統領や政治家などを題材にした笑い話が沢山あります。例えば、○○○大統領は、ソウル大学政治学科の家庭教師がいる、とか。

 これは、緊張と緩和なのでしょう。普段、絶対に言えない事が、笑いになる。

 音楽では、特に西洋。政治批判や社会問題をうたった曲が沢山ありますね。日本や韓国にはあまりない……なぜなのかなあ?

 社会や政治を批判し反抗を訴えたのが、ロックンロール、ラップであったのですが。こっちではラブソングになっているのです。それか慰めの歌か応援歌。

Iconic Bestiary/Shutterstock.com

 各国の民謡もそうです。

 だいたいは、つらい労働や、生活が嫌だったので、歌を歌いながらそれをこらえていた。そのそばには笑いも一緒にあったはず。歌がその苦労を乗り越えさせ、支えていたのだ。

 不景気や良くない国際状況、新型ウイルスなどで、暗くなっている昨今、笑うのが一番です。

 そして、いい音や良いものを見てください。映画、ミュージカル、コンサート、ライブ。素晴らしいアイデアが浮かび、新しいパワーが出てきますよ。

今日はここまで。

P.S.
2020年 ミンヨンチ&トライソニーク ジャパンツアー決定!!
2/7 名古屋 ジャズイン・ラブリー
2/8 大阪 ミスターケリーズ
2/9 京都 ライブスポット・ラグ
2/11 東京 六本木・サテンドール
各ハウスにご連絡を!!