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相島一之取材会レポート

ミュージカル『フランケンシュタイン』、いよいよ大阪で開幕!

真名子陽子 ライター、エディター


 東京公演を終え、愛知で2月16日(日)まで上演されるミュージカル『フランケンシュタイン』が、いよいよ2月20日(木)より最終地の大阪で幕が開きます。

 2017年の日本初演では、メインキャスト全員が一人二役を演じるというトリッキーな演劇的作劇も相まって、熱狂的な支持を得られたミュージカルの再演で、人類の“生命創造”への飽くなき探求と、”愛と友情”をテーマにした壮大でスピード感溢れる物語になっています。初演に引き続き、厳格な父ステファンと高利貸しの男フェルナンドを演じる相島一之さんの取材会の様子をお届けします。

何を楽しめるかを見つけたい

拡大相島一之=安田新之助 撮影

記者:前回の『フランケンシュタイン』が、ご自身にとって初めてのグランドミュージカルへの出演でしたがいかがでしたか?

相島:楽しかったですし、カンパニーのみんなが僕を受け入れてくれてとてもうれしかったですね。あの時に受け入れてもらえていなかったら、今ここにいないと思いますし、その後に出演させていただいた『マイ・フェア・レディ』への出演もなかったと思います。とても素敵な仲間に出会えて、一緒にできたことはとても大きかったです。

記者:再演だからこそやってみたいことはありますか?

相島:前回は不安だけしかなかったので、今回は何を楽しめるかということを見つけたいと思っています。それを見つけられたら、僕も次のステップに行けるだろうなと。ストレートプレイとミュージカルでは演劇の仕組みが若干違うんです。その違いを分かった上で、じゃあ相島はどこで楽しむ?っていうところを見つけたいです。

ミュージカルで活躍する方々に出会って感動した

拡大相島一之=安田新之助 撮影

記者:初演で得たものは?

相島:僕はとても欲張りなので、鈴木壮麻さんや濱田めぐみさんといった、ミュージカル界で長年のキャリアを持つ方たちにいろんなことを教わったんです。歌うとはどういうことかとか、それはもう体の仕組みのことから。後はメンタルの部分まで、本当にいろんなことを教わりました。育ってきた環境が違うんですよね。僕はストレートプレイでリアルとは一体何か、お客さまにわかってもらえるリアルな芝居って何だろうって考えてきたのに、壮麻さんは、ある作品で僕はどうやったら猫になれるかしか考えていなかったとおっしゃるわけです。もう、素晴らしいなって思うんです。そういった方々と僕のような役者が同じ舞台に立てるというのはとてもおもしろいと思います。

記者:なるほど。

相島:壮麻さんは、ルンゲとして舞台上にじっと居るというシーンで、それではダメな気がするとおっしゃって、フラッっとルンゲらしい動きを付けられたんです。セリフではなく動きのアドリブですよね。それを見た時に本当にかっこいいと感動しましたし、演劇をやってきた僕としては、そういうことを芝居で見せられたら良いなと思ったんです。ミュージカルで活躍する方々と出会って、演劇をやってきた僕がそういう感動を持てたのは大きな財産ですね。

各キャストが二役をどう遊ぶか

拡大相島一之=安田新之助 撮影

記者:メインキャストの方は二役をされますが、それについてはいかがでしょうか?

相島:ストレートプレイで二役をするのは結構ハードルが高いんです。でもこの作品は少し現実離れしたファンタジックなお話で、その中での二役ですから遊べるんですよね。そして、抜群に素敵な楽曲を、素晴らしい歌声をもつ俳優さんたちが生オーケストラで歌う中での二役です。だから、しんどさよりも二役をやる喜びの方が大きいですね。しかも、正義と悪、愛と憎しみ、美と醜といった相反する概念が二役に表れているんです。私の役ですと厳格な父親と、高利貸しで金と女のことしか考えていない男です。緻密に人物像を作り上げるというよりも、各キャストがその二役を自由にどう遊ぶかというのが、テーマになるんだと思います。

記者:改めて、ミュージカル『フランケンシュタイン』の魅力とは?

相島:『フランケンシュタイン』は楽曲が抜群に素晴らしい。初めて台本を読んだ時点では、実はどういう話なのかよくわからなかった。それが最初の本読みで、ピアノが入って曲が流れてキャストが歌ったら、お~こういう世界感なんだって、立体的に立ち上がってきました。歌の力がとても大きい作品だと感じましたね。その中で自分自身はどうするの?って言ったら、三十年間やってきたことを己の武器として舞台に立ち、ひとりでもお客さまが何かを感じ取ってくれたら幸せだなと思います。

拡大相島一之=安田新之助 撮影

記者:最後にメッセージをお願いします。

相島:本当に満足していただける作品だと思います。救いがないような物語にも思いますが、とても勢いがある。恐らく魔法がかけられている作品なんだと思います。音楽や歌の力、そして一人二役演じることでキャストが持つエネルギーが強く出るのかな……。他にない不思議さがある作品ですが、音楽が耳に飛び込んできてこの世界観の虜になります。何とも言えないダークファンタジーなんだけど、そのうしろにちょっと花が咲いてるような、そんな感じのミュージカルです(笑)。ぜひ劇場でご覧下さい。

拡大ミュージカル『フランケンシュタイン』

◆公演情報◆
ミュージカル『フランケンシュタイン』
東京:2020年1月8日(水)~1月30日(木) 日生劇場【終了】
愛知:2020年2月14日(金)~2月16日(日) 愛知芸術劇場 大ホール
大阪:2020年2月20日(木)~2月24日(月) 梅田芸術劇場メインホール
公式ホームページ
[スタッフ]
音楽:イ・ソンジュン
脚本/歌詞:ワン・ヨンボム
潤色/演出:板垣恭一
訳詞:森雪之丞
音楽監督:島 健
[キャスト]
中川晃教/柿澤勇人、加藤和樹/小西遼生(Wキャスト)
音月 桂、鈴木壮麻、相島一之、露崎春女 ほか

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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