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「普通の男の子」SMAPが担った社会性

 とはいえ、『スマスマ』にはバラエティという枠を超えたドキュメンタリーとしての側面もあった。

 1996年5月、森且行が夢だったオートレーサーになるためグループを脱退した。それを受けて『スマスマ』の歌のコーナーでは、森自身の選曲により「$10」「がんばりましょう」などのメドレーが歌われ、「BEST FRIEND」のときには中居正広が号泣して歌えなくなる場面もあった。そして後に結成25周年を記念して『スマスマ』で5人が旅をする特別企画(2013年放送)があった際、宿泊先の旅館のカラオケで「BEST FRIEND」を歌い、同様の場面が繰り返されることになる。

 このようにグループにとって大きな節目になるような出来事があったとき、『スマスマ』は一種のドキュメンタリーになった。

 それは感動的な場面だけではない。稲垣吾郎や草彅剛の不祥事があった際、

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筆者

太田省一

太田省一(おおた・しょういち) 社会学者

1960年、富山県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビ、アイドル、歌謡曲、お笑いなどメディア、ポピュラー文化の諸分野をテーマにしながら、戦後日本社会とメディアの関係に新たな光を当てるべく執筆活動を行っている。著書に『紅白歌合戦と日本人』、『アイドル進化論――南沙織から初音ミク、AKB48まで』(いずれも筑摩書房)、『社会は笑う・増補版――ボケとツッコミの人間関係』、『中居正広という生き方』(いずれも青弓社)。最新刊は『SMAPと平成ニッポン――不安の時代のエンターテインメント 』(光文社新書)、『ジャニーズの正体――エンターテインメントの戦後史』(双葉社)。

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