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新型コロナ対策で“成功”している指導者に女性が多いのはなぜだろう

多様性が社会を強くすることが改めて証明された

勝部元気 コラムニスト・社会起業家

男女不平等だから有能な女性指導者が輩出される?

 まず、有能な女性指導者が輩出される条件として、実力主義の文化が根付いていることがあげられるでしょう。実力よりも性差で決まる男性優位社会をある程度克服していなければ、優秀な女性指導者は育ちません。

 その一方で、完全なるジェンダー平等を達成している国は、この地球上にまだ存在していません。ジェンダー・ギャップ指数121位(2019年)の日本ほどではないにせよ、ほぼ全ての国で、女性のキャリアを阻む「ガラスの天井」は根強く残っています。

 たとえば、男性の人事部や上司が、人事評価の際、男性社員の欠点以上に女性のそれに無意識に注目する内集団バイアス(内輪びいき)はその代表例でしょう。男女を公正に扱っているつもりでも、成長機会のあるチャレンジングな仕事を無意識のうちに男性部下に多く振っているというアンコンシャス・バイアスもあります。

 その結果、女性は男性よりも、さらに努力を重ねて、優秀でなければ指導者になれないという構造があります。つまり、女性のほうが要求される水準が高くなるため、結果的に指導者に就いた女性は男性よりも一回り優秀である可能性が高くなると考えられるわけです。

 これらの説は既に多くの論者によって指摘されています。ただし、それだけでは、有能な女性指導者が輩出される理由にはなっても、「なぜ多くの男性指導者が新型コロナの早期鎮圧に失敗したか」の理由にはなりません。私たちが注目するべきは女性側ではなく、実は男性側ではないでしょうか?

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男性指導者には能力の低い人が混じりやすい?

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筆者

勝部元気

勝部元気(かつべ・げんき) コラムニスト・社会起業家

1983年、東京都生まれ。民間企業の経営企画部門や経理財務部門等で部門トップを歴任した後に現職。現代の新しい社会問題を「言語化」することを得意とし、ジェンダー、働き方、少子非婚化、教育、ネット心理等の分野を主に扱う。著書に『恋愛氷河期』(扶桑社)。株式会社リプロエージェント代表取締役、市民団体パリテコミュニティーズ代表理事。所有する資格数は71個。公式サイトはこちら

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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