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コロナ禍のなか、テレビのエンタメで進むアーカイブ化と疑似ネット化

太田省一 社会学者

スポーツやクイズも、アーカイブ活用

 音楽番組も同様だ。

 『うたコン』(NHK)や『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)など生放送のレギュラー歌番組は、やはり通常の放送形態をやめて過去の名場面を流すようになっている。この2020年3月から始まった『CDTV ライブ!ライブ!』(TBSテレビ系)も同様で、元番組である『COUNT DOWN TV』の過去の出演シーンがメインになっている。この番組の場合は視聴者からのリクエスト企画を独自に打ち出し、2020年4月13日の放送ではリクエストが最も多かった曲としてSMAPの『世界に一つだけの花』がフルバージョンで流され、SNSなどで大いに話題にもなった。

 しかしながら、ドラマや音楽番組のこのあたりの対応は、今回のコロナ禍による初めてのこととも言い切れない。ドラマでは年末年始に過去の人気作や名作の一挙放送がすでに恒例になりつつあるし、また音楽番組も近年は特番などで懐かしの名曲や名場面をフィーチャーしたものが定番化しているからだ。

 その点注目したいのは、これまであまり再放送に向かないと思われていたジャンルでのアーカイブ活用だ。

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筆者

太田省一

太田省一(おおた・しょういち) 社会学者

1960年、富山県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビ、アイドル、歌謡曲、お笑いなどメディア、ポピュラー文化の諸分野をテーマにしながら、戦後日本社会とメディアの関係に新たな光を当てるべく執筆活動を行っている。著書に『紅白歌合戦と日本人』、『アイドル進化論――南沙織から初音ミク、AKB48まで』(いずれも筑摩書房)、『社会は笑う・増補版――ボケとツッコミの人間関係』、『中居正広という生き方』(いずれも青弓社)、『SMAPと平成ニッポン――不安の時代のエンターテインメント 』(光文社新書)、『ジャニーズの正体――エンターテインメントの戦後史』(双葉社)など。最新刊に『ニッポン男性アイドル史――一九六〇-二〇一〇年代』(近刊、青弓社)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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