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渡辺麻友の電撃引退に納得。彼女は「アイドルのプロ」だけじゃなかった

青木るえか エッセイスト

まゆゆが数百メートル先にいても一目でわかった頃

 まゆゆはAKBの「神セブン」(選抜総選挙の上位7位)常連ではあったが(何しろ第1回の選抜総選挙から、5位より下がったことがない)、1位になったのは1回だけだ。悲願の1位になったその2014年、まゆゆがアイドル生活史上最高に輝いていたかというとそうはいかなかった。このズレみたいなものも芸能界あるあるだ。

選抜総選挙で1位となった時の渡辺麻友さん=2014年6月拡大選抜総選挙で1位となった時の渡辺麻友さん=2014年6月

 まゆゆがいちばん光っていたのは、私見であるといちおう断っておくが絶対の自信を持って言い切りたい、2011年だ。『渡り廊下走り隊7』(わたりろうかはしりたいせぶん、通称ワロタ)というAKB内ユニットをやっていて、その8枚目のシングル『へたっぴウィンク』が出た頃だ!

 この曲のPVは今もYouTubeにアップされているのでみなさんもご覧になることが可能です。

 しかし『へたっぴウィンク』ってどれぐらい知られてるんだろ。オリコン週間チャートで2位になったらしいが、現在のオリコンチャートなんてすでにヒットチャートの意味がなくなってる気がするし。そもそもワロタの存在だってどの程度の知名度なのか。AKBは有名で、まゆゆもわりと有名で、しかしワロタはAKBあるいは積極的アイドルファン内でしか知られてないのでは。私の知り合いの主婦の皆さんはまるで知らないと言っている。論座の読者の皆様はいかがだろうか。

渡辺麻友さん(左)と高橋みなみさん拡大17歳のころ、高橋みなみさん(右)と=2011年10月
 このYouTubeを見てもわかる通り、異様なぐらいに完成度の高いツインテールアイドルである。歌は「歌唱力があるわけではない、でも下手ではなく声が完璧に“アイドルヴォイス”」で、もう非の打ちどころがない。こういうタイプの少女は、大人になるとやけにゴツくなったりすることがある。このPVでも、なんとなく「将来ゴツい顔になるんじゃなかろうか」という片鱗みたいなものが顎のあたりに見えて、当時は
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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

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