メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

無料

西洋音楽ではご法度! 韓国伝統音楽は「奏者の意思でテンポを変える」

「音楽はその場、その時で変わるのです」

ミン・ヨンチ ミュージシャン 韓国伝統音楽家

奏者の意思でテンポを変える

 その場というのが、今みたいにカラオケボックスとかそういうものはなかったので、特にお祭りや、冠婚葬祭が多かったのです。

 お祭りなどは、テンションも上がっておりますし、お葬式の時は、悲しいですよね。

 テンションの上がる音楽はもちろん速め、悲しい音楽はゆっくりと。

 そうなります。けど、ここからが今回の真骨頂。

 韓国の伝統音楽は、曲の途中でもその場が興奮してくると、奏者達が、BPMを上げたり、悲しくなるとBPMを下げたりします。

 ここが、西洋のリズム概念といちばん違うところです。

拡大オーケストラとチャング。

 西洋音楽はBPMを決めていると、その途中で速くなったり遅くなったりは、ご法度です。ありえないのです。

 皆さんが知っている、POPSやロック、バラードでは、途中で奏者の意向で速くなったり、遅くなったりする曲はないですよね。クィーンのボヘミアンラブソティーみたいな曲は別ですよ。これは作曲時点から、遅いテンポ、中間のテンポ。速いテンポで、分けて作っていますから。クラシックにもありますが、これらは、作曲家の意思で決められています。

 そうではなく、奏者の意思でテンポを変えるのが、韓国伝統音楽の醍醐味なのです。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

ミン・ヨンチ

ミン・ヨンチ(閔 栄治) ミュージシャン 韓国伝統音楽家

大阪生まれ。幼少の頃からブラスバンドやドラムを経験し、高校から韓国へ。旧李王朝雅楽部養成所であった国立国楽高等学校に入学、ソウル大学音楽学部国楽科卒。1992年サムルノリ競演大会個人部最優秀賞。1992年国楽室内管弦楽団「スルギドゥン」に入団。1993年スーパー・パーカッション・グループ「PURI」創団メンバー。イ・ムンセ(歌手)のテレビ番組にも出演。現在も韓国伝統音楽とジャンルの違う音楽とのコラボレーションに活動中で、2009年に立ち上げた公演「新韓楽」ではジャズとコラボ―レーションした。日韓両国で数多くの公演。アルバム「HANA」(2015年/ユニバーサルミュージック・ジャパン)をリリース。ライブでは日本全国3万人を動員。国楽管弦楽の作曲にも力を入れ、2014年韓国文化芸術委員会で作曲賞受賞。「大衆に楽しんで聞いてもらえる楽曲作り」を目指す。現在、韓国芸術総合大学、梨花女子大学、秋藝芸術大学講師。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

ミン・ヨンチの記事

もっと見る