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コロナに仕事を奪われて、配信で浪曲やってみる?

ライブ配信奮闘記(上)

玉川奈々福 浪曲師

ネットで講談、落語……完全に客、だった

 5月から、YouTubeで浪曲の配信を始めています。

 おかげ様で、いろんな反響があって、びっくりするやら、嬉しいやら。

 配信なんて、やるもんかって思っていたのに。

 3月からほぼお仕事がなくなり、呆然とする中で、素早く行動を起こしておられたのは、噺家さんたちでした。

 いやいや、それよりもっと前に動いていた人がいた。

 コロナ禍以前に、講談の神田伯山さんが、襲名披露と同時に開設したのが、YouTubeの「神田伯山ティービー」。これが毎日配信、披露興行の楽屋まで映して、すごい登録者数、再生数。この業界、幕内に入ったら、客席に座ることはできません。なのに、動画で、正面から披露興行の様子が見られる。自由すぎる噺家の師匠方の楽屋風景なども、見られる。

 「お、お、おもしれ~~~っ!」

 と、家でだら~んと見てました。

拡大5月に2回目の10日間連続の落語生配信をした春風亭一之輔
 コロナになってから、噺家さんたちは続々と動画配信に動き出した。そのなかで、やはり登録者数再生回数ですごかったのは、春風亭一之輔師匠の「春風亭一之輔チャンネル」。これも、無料配信で毎日毎日、一之輔師匠の落語が見られるという、そのあまりに太っ腹な状況と、最初は配信にとまどっていた一之輔師匠がたちまち慣れて、その手法を手の内に入れていく様子を見ながら……。

 「お、お、おもしれ~~~っ!」

 もう一つすごいな~と思ったのが、橘家文蔵師匠が始められた「文蔵組落語会」。
コワモテなタイトルの、これは有料配信でした。でも、これだって、チケット買っちゃえば正面から見られるんだもんね~、わー今日のゲストは柳家喬太郎師匠だあああああっ!!!……なーんて、すっかり客になってチケット購入、さすがお金をとる配信だけあって、場の設営もカメラも照明も段取りも、一味違っていて、正面から文蔵師匠、喬太郎師匠を見られる幸せを味わいながら……。

 「クオリティ、たっか~~~~い!」

 完全に、客。

 でも……自分がやる気はまったく起きませんでした。

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筆者

玉川奈々福

玉川奈々福(たまがわ・ななふく) 浪曲師

横浜市生まれ。出版社の編集者だった94年、たまたま新聞で浪曲教室のお知らせを見て、三味線を習い始め、翌年、玉川福太郎に入門。01年に曲師から浪曲師に転じ、06年、玉川奈々福の名披露目をする。04年に師匠である福太郎の「徹底天保水滸伝」連続公演をプロデュースして大成功させて以来、数々の公演を企画し、浪曲の魅力を広めてきた。

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