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普段着のダンディズム 圧倒的存在感/真風涼帆

【宝塚~朗らかに~】5カ月ぶり〝別箱〟公演

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・8月13日付紙面(大阪本社発行版)より】

 宙組トップ真風涼帆(まかぜ・すずほ)主演の「FLYING SAPA-フライング サパ-」が大阪・梅田芸術劇場で上演され、11日に閉幕した。本拠地作以外の“別箱”公演としては、約5カ月ぶり再開だった。東京・日生劇場では9月6~15日に上演予定。

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 175センチ長身にロングコートが映える。きらびやかな衣装はない。日常、男性が着ているような、飾り気のない“普段着”で銃を背負い、構える。衣装に頼らず、醸し出す空気、立ち居振る舞いで「男」を表現していく。真風ならではの男役芸で魅了した。

 舞台は未来の水星。戦いに明け暮れる地球から、太陽の活動が弱まった水星へ人類が脱出したが、そこでは人間が管理されていた。真風は記憶を消された兵士役で主演。過去4年の記憶しかなく、生きる目的を見いだせない。退廃的な世界観を描くSF作品に、真風の放つダンディズムが交錯し、独特の「サパ・ワールド」が仕上がった。

 相手娘役の星風まどかは総統の後継者にふんして熱演。人気スター芹香斗亜(せりか・とあ)は、反政府運動の活動家で精神科医を演じた。

 今作は当初、3月30日に東京・TBS赤坂ACTシアターで開幕予定だったが、直前に中止決定。真風は、当時を「上田久美子先生が長年、温めてこられた作品、初日に向けてお稽古を積み重ねていたところ、思いもよらず、全日程中止となってしまい、本当に悔しい気持ちでいっぱいでした」と振り返る。

 開幕に備えた稽古も仕切り直し。上演スケジュールが見直され、今回の上演に至った。大阪に続き、東京でも上演(日生劇場)が決まり、その際には「4カ月充填(じゅうてん)したエネルギーで、皆さまに大きな感動をお届けできるよう、出演者一同、心をひとつにして舞台に臨みたい」と意気込んでいた。

 本拠地作以外の宝塚歌劇は、2月末に中止となった月組の愛知・御園座公演「赤と黒」以来。5カ月ぶりの別箱で、真風が圧倒的な存在感を発揮した。

◆FLYING SAPA-フライング サパ-(作・演出=上田久美子) 時代設定は未来。舞台は水星(ポルンカ)。過去を消された男と、記憶を探す女を、謎に満ちたクレーター「SAPA」を軸に描く。SAPAの奥地、到達すれば、望みがかなうとされ、夢を追う者や、罪に追われた者が侵入していた。そのSAPAへ、過去を探す男と女もやってくる。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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