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中川晃教が語るエンターテインメントの未来/上

コロナ禍の中で、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』がコンサート版で奇跡の復活

大原薫 演劇ライター


 唯一無二の歌声と感性豊かな演技で人々を魅了する中川晃教。2016年、ブロードウェイミュージカル『ジャージー・ボーイズ』(演出・藤田俊太郎)のフランキー・ヴァリ役で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞するなど高い評価を受けた。

 実在するグループ、ザ・フォー・シーズンズの栄光と闇を描いた『ジャージー・ボーイズ』は2018年の再演を経て、2020年は帝国劇場での再々演が決定していたが、新型コロナウイルス感染症対策のため公演中止になってしまった。しかし、日程を改めてコンサートバージョンで行う『ジャージー・ボーイズ イン コンサート』として奇跡の復活を遂げた。

 中川晃教がコロナ禍の中での復活公演で感じたこと、『中川晃教 Live Music Studio』が開始する今、エンターテインメントについて何を思うのか、今後の活動について話を聞いた。

お客様と一緒に劇場を作っている

拡大中川晃教=宮川舞子 撮影

――『ジャージー・ボーイズ イン コンサート』の帝国劇場での開催が決まったのちも、予定された7月18日初日から3公演は無観客上演(配信のみ)に変更になりました。そして、満を持して、観客を入れての初日(7月23日)を迎えたのち、全公演を駆け抜けました。以前では考えられないような紆余曲折をたどる道程でしたが、中川さんは何を思われたのでしょうか?

 本当にジェットコースターに乗っているような気分で、気持ちのアップダウンが激しかったです。一分一秒、刻一刻と状況が変化していくじゃないですか。でも、状況の変化にあまり心を振り回されてはいけないと思って……。「公演が中止になった」「コンサート版として上演できることになった」と、自分で噛みしめる時間がありました。

 何より、『ジャージー・ボーイズ』を楽しみにしてくださったお客様が僕たちを(シアタークリエから帝国劇場へと)押し上げてくれたという思いがあります。だからこそ、コンサートという形で公演が実現できることがどれほど嬉しいことか、実感できました。お客様の皆さんを思うことで、自分自身の揺れ動く心を落ち着かせることができました。

拡大中川晃教=宮川舞子 撮影

――観客を入れての公演初日となった23日、劇場で公演を拝見しました。ソーシャルディスタンスを保つために客席の半分が空けていても、歓声を上げることができなくても、お客様の「『ジャージー・ボーイズ』を待っていた!」という熱い思いが伝わってきた。とても感動的な公演でした。お客様のそんな思いはステージ上の中川さんにも伝わりましたか?

 すごく伝わっていました。ありがたい話ですが、皆さんが気を使ってくださっているのを感じるんですよね。マスクやフェイスガードをしたり、歓声を上げたいような場面でも声を出さずに手拍子やペンライトで応援してくださったり。いろんな対策を取ってくださるお客様の思いやりを感じました。ステージの上に立っている人だけじゃなく、観客の皆さんを含めてみんなで舞台を作っている。みんなでエンターテインメントを作っているんだと実感できたのは『ジャージー・ボーイズ』という作品だからだと思いましたね。

◆番組情報◆
『中川晃教 Live Music Studio』
出演:中川晃教 加藤和樹(ゲスト)
ピアノ・アレンジ:園田涼
〇放送局:日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブ
〇放送予定日:2020年9月27日(日)18:30~20:30放送
公式ホームページ
〇配信予定日:2020年8月29日(土)21:00〜 配信オリジナル「Streaming+ver.」を先行配信
※視聴チケットはこちら

〈中川晃教プロフィル〉
 シンガーソングライター/俳優 1982 年、宮城県仙台市出身。2001年、自身が作詞作曲した「I Will Get Your Kiss」でデビュー。同曲にて第34 回日本有線大賞新人賞を受賞。2002 年ミュージカル「モーツァルト!」タイトルロールを演じ、第57 回文化庁芸術祭賞演技部門新人賞、第10 回読売演劇大賞優秀男優賞、杉村春子賞を受賞。以後、音楽活動と並行し数々のミュージカルに出演。2016年にはミュージカル「ジャージー・ボーイズ」にて天使の歌声と称されるフランキー・ヴァリ役を演じ、第24 回読売演劇大賞、最優秀男優賞を受賞。2020 年9,10 月に、全国6 箇所でのコンサートツアー「中川晃教コンサート2020 Message from the Music」を開催予定。また11 月にはミュージカル「Beautiful」への出演が決定している。
公式ホームページ
公式twitter

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

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