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日傘と半ズボンは熱中症から男性を守る

「スーパークールビズ」に半ズボンを含めよ

杉田聡 帯広畜産大学名誉教授(哲学・思想史)

男性と日傘――「まなざしの地獄」

 女性は昔から日傘をさす習慣があるが、男性にはない。男性の場合、好奇の目にさらされるため、使いたくてもなかなか使えない。それで帽子をかぶる男性もいるが、帽子で守れるのはせいぜい頭だけである。それに帽子をかぶると、すぐ頭が蒸れてたまらなくなる。

 日傘ならそうした心配はいらない。しかも日傘なら、体のかなりの部分を直射日光から守ることができる。だが、近年、男性用の日傘も売られるようになったというのに、首都圏での見聞を含めて言えば、男性が日傘をさしている姿を、私はほとんど見たことがない。

男性向けの日傘も販売されているが、日傘に抵抗感をもつ男性が圧倒的だ拡大男性向けの日傘も販売されているが、日傘に抵抗感をもつ男性が多数派だ

 私は以前から、白いビニール傘を日傘がわりに使っていたが、やはり奇異の目で見られることに、ためらいを抱いていた。特に職場に近づき学生に日傘姿を見られるのを、多少恐れていたように思う。日常生活の「規範」(習慣・慣習)から外れた場合、「まなざしの地獄」(見田宗介)を経験することが多い。だから人は――私も――事前に自己規制をしてしまうのだが、そうするには夏の日ざしはあまりにきつい。

 ビニール傘でも一定の効果はあるが、

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筆者

杉田聡

杉田聡(すぎた・さとし) 帯広畜産大学名誉教授(哲学・思想史)

1953年生まれ。帯広畜産大学名誉教授(哲学・思想史)。著書に、『福沢諭吉と帝国主義イデオロギー』(花伝社)、『逃げられない性犯罪被害者——無謀な最高裁判決』(編著、青弓社)、『レイプの政治学——レイプ神話と「性=人格原則」』(明石書店)、『AV神話——アダルトビデオをまねてはいけない』(大月書店)、『男権主義的セクシュアリティ——ポルノ・買売春擁護論批判』(青木書店)、『天は人の下に人を造る——「福沢諭吉神話」を超えて』(インパクト出版会)、『カント哲学と現代——疎外・啓蒙・正義・環境・ジェンダー』(行路社)、『「3・11」後の技術と人間——技術的理性への問い』(世界思想社)、『「買い物難民」をなくせ!——消える商店街、孤立する高齢者』(中公新書ラクレ)、など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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