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ジャニーズのネット進出、新たなジャニーズJr.の時代

太田省一 社会学者

 1960年代を起点に日本の男性アイドルの歴史をたどってきたこの連載も、いよいよ終わりに近づいてきた。そこで連載の締めくくりとして、2回にわたって現在の男性アイドルの状況について考えてみたい。その前半パートとなる今回は、ジャニーズの近年の変化、現在の動向についてみていきたいと思う。

ジャニーズのネット解禁

 ここまで書いてきたように、ジャニーズはテレビとともにその地位を築いてきた。元々は舞台、とりわけオリジナルミュージカルへの夢が出発点だったとしても、そこにテレビというもうひとつの場があることでジャニーズは今日のような影響力を有する存在になったと言えるだろう。舞台とテレビは、いわばジャニーズという車の両輪であった。

 一方でそういう歴史もあってか、ジャニーズはわりと最近までインターネットという場に関心を示してこなかった。むしろ、肖像権保護などの理由からネットに対して厳しく一線を引いてきた。たとえば、数多くの雑誌の表紙を毎号のように飾るジャニーズだが、その画像がネットで紹介される際にはジャニーズのタレントのところだけマスキングされて映っていないようなことが続いていた。

20周年記念コンサートの最終公演を前に会見する嵐=東京都文京区の東京ドーム 拡大20周年記念コンサートの最終公演を前に会見を開いた嵐=2019年12月
 しかし、そんな状況も徐々に変わってきた。少しずつネット上での写真が解禁され始め、2018年1月には記者会見や舞台あいさつなどの写真も条件付きではあるが解禁された。その間、ネットドラマにジャニーズ所属のタレントが出演することもあった。この一連の流れに、ジャニーズファンのあいだからは驚きの声もあがっていたと記憶する。

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筆者

太田省一

太田省一(おおた・しょういち) 社会学者

1960年、富山県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学。テレビ、アイドル、歌謡曲、お笑いなどメディア、ポピュラー文化の諸分野をテーマにしながら、戦後日本社会とメディアの関係に新たな光を当てるべく執筆活動を行っている。著書に『紅白歌合戦と日本人』、『アイドル進化論――南沙織から初音ミク、AKB48まで』(いずれも筑摩書房)、『社会は笑う・増補版――ボケとツッコミの人間関係』、『中居正広という生き方』(いずれも青弓社)。最新刊は『SMAPと平成ニッポン――不安の時代のエンターテインメント 』(光文社新書)、『ジャニーズの正体――エンターテインメントの戦後史』(双葉社)。

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