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【公演評】雪組『NOW! ZOOM ME!!』

バブリーな懐メロから宝塚の名曲まで、望海風斗の魅力が炸裂

さかせがわ猫丸 フリーライター


 雪組公演、望海風斗MEGA LIVE TOUR『NOW! ZOOM ME!!』が、9月11日、宝塚大劇場で初日を迎えました。雪組トップスター望海さん初となるコンサートは、新型コロナの影響で、季節は春から秋に、会場は本拠地・宝塚大劇場、東京宝塚劇場へ移しての上演となりました。望海さんはすでに次の大劇場公演『fff-フォルティッシッシモ-』『シルクロード~盗賊と宝石~』での退団を発表していますので、これがエンターテイナーとしての集大成になるともいえるでしょう。抜群の歌唱力を誇り、力強く雪組を率いてきた望海さんが、その魅力を余すところなく披露しました。(以降、かなりネタバレがあります)

望海がバブル時代の名曲を歌う

拡大『NOW! ZOOM ME!!』公演から、望海風斗=岸隆子 撮影

 舞台左右と中央に登場するNOW! ZOOM ME!!のロゴからは、ノゾミの文字が浮き上がります。お客様の手には公演タオルとペンライト。出演者も持つこのペンライトは自分でメッセージをデコレーションできるとのこと。お客様も準備段階から盛り上がりますね。

 コロナの影響で大劇場公演では録音演奏が続いていますが、今回は舞台上にバンドがスタンバイし、迫力満点の生演奏を楽しめます。さらに無人のオケボックスには、舞台と銀橋をつなぐ橋が用意されたことで、より舞台が広く、客席との距離も近く感じられました。

 飛び出した望海さんと雪組生23名は、さっそく元気いっぱい大爆発です。望海さんはポスターのミリタリー風衣装で登場し、ギラギラのビジュアル系も華麗に着こなします。劇場を震わせる美声と強烈なパワーは、2階奥まで容赦なく届き、さっそくお客様をわしづかみにしました。

 ご機嫌なロックテイストで激しく幕が上がりましたが、その後は望海さんの勝負服(?)ダークスーツに中折れ帽の渋いシーンもあり、緩急自在な演出に盛り上がりはノンストップ。さらにバブルなコーナーでは、羽扇を持ったド派手な男女がVIPルームにやってくる設定で、当時流行っていた歌謡曲を歌い踊ります。『My Revolution』『ビーチ タイム』や『キューティーハニー』『I Love you, SAYONARA』など、昭和に青春を送った年代にはたまらない選曲が立て続けに登場し、『あゝ無情』では掛け声の文字がアメコミ風に映し出されるなど、齋藤吉正先生らしい演出も炸裂。望海さんの歌声で昭和の名曲がよみがえる懐かしさに、胸震えずにはいられません。どんなに踊ってもまったくブレない望海さんの実力にも改めて感嘆でした。

◆公演情報◆
望海風斗 MEGA LIVE TOUR 『NOW! ZOOM ME!!』
2020年9月11日(金)~9月19日(土) 宝塚大劇場
2020年9月26日(土)~10月3日(土) 東京宝塚劇場
公式ホームページ
作・演出/齋藤 吉正

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筆者

さかせがわ猫丸

さかせがわ猫丸(さかせがわ・ねこまる) フリーライター

大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

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