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菅首相の「女性活躍させる気なし」がバレバレで超絶望

メインストリームにない視点が、「縦割り」「既得権益」「前例主義」を動かしていく

矢部万紀子 コラムニスト

ただ読んでいるから間違う

「負けを覚悟の挑戦者」と「黙ってても勝てる人」と「次につなげるための人」拡大「負けを覚悟の挑戦者」と「黙ってても勝てる人」と「次につなげるための人」が戦った自民党総裁選

 順に説明するなら、石破さんの考えの基本は「女性の持っている力を最大限引き出していかないと、この国に持続可能性はない」だった。では、どうするか。なぜ女性が活躍できないか、いくら男性が考えたってわからない、女性に聞こうよ、と言っていた。しごく真っ当な意見だと思う。

 岸田さんは、女性が活躍するための条件整備には三つのポイントがあると言い切った。お、なになに、と待っていると、こうだった。「一つ目は女性のみなさんの健康増進、促進。二つ目は男性の協力、三つ目は育児の環境整備。これが重要なポイントです」。

 え――、最初が健康増進?? うーん、大切だけど、いいんだけど、でもなんか違う。「?」でいっぱいになっていたら、日本の女性の検診率が低いという話、乳がん、子宮がん検診への公的助成の話に。えーっと、岸田くん、それも悪くないけどね。自信たっぷりの優等生を前に、戸惑う教師の気持ちになった。

 で、この日の討論会のルール(詳述はしない)により、女性活躍について石破さんと岸田さんは2回ずつ語り、菅さんは1回だった。菅さん唯一の意見表明は、「202030」が未達成のまま先延ばしになったが、どうすれば目標を達成できると思うか。そういう記者の問いかけへの答えだった。

 ちなみにだが、202030とは「2020年までに指導的地位における女性の割合を30%にする」という目標で、03年の小泉政権下に決められた。「指導的地位」の中には国会議員も含まれるが、達成できていない。女性に一定数を割り当てるクオータ制などを用いないと達成は難しいという指摘もある。質問者はそう付け足した。

 菅さんはまず、こう言った。「あのー、安倍政権は女性の活躍できる社会、そうしたことを掲げているのは事実であります。その中でアベノミクスによって雇用を400人増やすことができた。そのうち330人ほどが女性の方なんです」。

 400人は多分、400万人の間違いだろう。たった400人では、アベノマスクより小さくなってしまう(嫌味です)。間違いはかまわない。誰にだって間違いはある。人間だもの。だけどダメなのは、

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筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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