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杉田水脈議員の“名誉男性活躍”が止まらない

「女性はいくらでも嘘をつく」を否定しない自民党

勝部元気 コラムニスト・社会起業家

 自民党内の性暴力被害対策の予算などを議論する会合に出席した杉田水脈衆議院議員が、性暴力被害に関連して、「女性はいくらでも嘘をつく」と発言したことに対し、大きな批判が噴出しています。

 杉田氏本人や事務所は発言自体を否定しているものの、報道によると複数の関係者が杉田氏から発言があったと証言しているようです。言った言わない問題になっており、断定的なことは言えませんが、もし事実であるならばゆゆしき発言です。

女性政治家の信用さえも傷付けた杉田発言

 ところが、これに関して、自民党内から批判的な声はあまり上がっていないようです。同じ細田派(清和政策研究会)の橋本聖子男女共同参画大臣が唯一、「努力されている方を踏みにじるような発言であり、非常に残念だ」と公式に発言したほか、下村博文政調会長が杉田氏に注意し、石破茂氏が本人と党に説明を求めていますが、それ以外目立った動きはありません。

橋本聖子男女共同参画大臣拡大杉田水脈議員を批判した橋本聖子男女共同参画大臣

 「本人が否定しており、事実関係が分からない段階では何も言えない」という議員もいるようですが、そうであれば橋本氏が批判したことと整合性がつきません。橋本氏の発言は「ガス抜き」という見方もありますが、党内の動きが鈍いのは事実でしょう。

 あらゆるところから批判があってしかるべきですが、とりわけ女性初の総理大臣を目指すと公言してきた野田聖子氏や稲田朋美氏が(2020年9月30日時点で)沈黙しているのは、非常に残念なことです。

 杉田議員の発言は、性暴力の被害者に留まらず、女性政治家の発言の信用を失わせる効果もあります。ここでもし杉田議員の発言を否定しなければ、「杉田議員の発言を何も批判していないというのは、同じ女性であるこの人の発言も嘘ではないのか」という見方をされても仕方がないからです。

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筆者

勝部元気

勝部元気(かつべ・げんき) コラムニスト・社会起業家

1983年、東京都生まれ。民間企業の経営企画部門や経理財務部門等で部門トップを歴任した後に現職。現代の新しい社会問題を「言語化」することを得意とし、ジェンダー、働き方、少子非婚化、教育、ネット心理等の分野を主に扱う。著書に『恋愛氷河期』(扶桑社)。株式会社リプロエージェント代表取締役、市民団体パリテコミュニティーズ代表理事。所有する資格数は71個。公式サイトはこちら

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