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the 原爆オナニーズ、60歳超の現役パンク・ロックバンドの衝動

「社会に生きる人の意識」でコロナと向き合う

印南敦史 作家、書評家

仕事とバンド活動の両立

 the 原爆オナニーズは、名古屋のパンク・シーンを代表する古株バンドであるTHE STAR CLUBのメンバーだったEDDIEと、メンバーの友人でマネージャー志向のTAYLOWを中心に結成された。以後、メンバー・チェンジを重ねながら38年間にわたって活動を続けてきたのである。

 のちにザ・スターリンやBLANKEY JET CITYに参加する中村達也や、Hi-STANDARDの横山健が在籍したことでも知られ、海外からの評価も高い。

 強烈なインパクトを持つバンド名は、セックス・ピストルズを意識したもの。“原爆”“オナニー”という単語を用いたことの背後には、「バンド名に嫌悪感などの反応を持ち、核・反戦について問題提起ができればいい」という思いがある。

©2020 SPACE SHOWER FILMS拡大©2020 SPACE SHOWER FILMS

 現在のメンバーはTAYLOW(Vocal)、EDDIE(Bass,Vocal)、JOHNNY(Drums)、SHINOBU(Guitar)の4人。結成以来一貫して、地元である愛知に拠点を置いているが、彼らにはもうひとつ大きな特徴がある。

 結成当初からプロになることを目指さずに定職を持ち、TAYLOWとEDDIEが60歳を過ぎた現在でも、仕事とバンド活動を両立させている点だ。つまり「音楽だけで食っていくべきだ」というような思考性とは正反対の考え方を持っているのである。

 この点についてTAYLOWは、「生活とバンドは別と最初から割り切っているので

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筆者

印南敦史

印南敦史(いんなみ・あつし) 作家、書評家

1962年東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「ダ・ヴィンチ」「ライフハッカー(日本版)」「東洋経済オンライン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.JP」「WANI BOOKOUT」など、紙からウェブまで多くのメディアに寄稿。著書に『遅読家のための読書術 情報洪水でも疲れない「フローリーディング」の習慣』(ダイヤモンド社)、『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)ほか多数。新刊は『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)。最新刊は『書評の仕事』 (ワニブックスPLUS新書)。

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