2020年10月25日
韓国は常に旧暦で行事を行う。
祭日や、誕生日、歳の数え方なんかも。だから西暦で生活している他の国の人にとっては、これに慣れるのに少し時間がかかる。
代表的なのは、「今何歳?」と言って、彼らが答えてくれる歳は、私たちが思ってる歳とは実際違うのだ。それより1歳か2歳多い。
日本では、かぞえ?っていうのかな。逆に韓国では西暦通りの歳を、満で、という。
ややこしくて仕方がない……こちらは、年上が大事にされるから、歳を多めに言った方が、楽なのか知らないけど。ややこしいでしゃあない……。
これと一緒かも知らないけど、日本もほかの国と違うことがある。
令和とか平成とか昭和とか、ああ、西暦に計算するのめんどくさいから、なんとかしてほしい。
まあ、ボヤキはこれくらいにして。
その旧暦でお盆だった韓国は連休。国の大連休。
コロナの影響で、政府から今年のお盆はなるべく里帰りは遠慮してとの要請が出たせいか、例年に比べては、各家で過ごす家庭が多かったらしい。
そんな中、韓国KBSで放送されたのが、韓国のトロット(演歌)歌手ナフナさんのスペシャルライブ2時間半。これがなんと瞬間最高視聴率62%、平均視聴率29%を記録した。驚異の数字である。
日本で例えると、お盆の8月15日のTVのゴールデンタイムの特番でこの数字をたたき出すのと一緒である。
さて歌手ナフナとはいったい誰なのか? 韓国のウィキペディアみたいなので調べると、とてつもない量が出てきて、とてもじゃないけど全部説明できないので、すごく簡単にいうと。
歌手ナフナ
1947年釜山生まれ。1966年歌手デビュー。1970年代韓国歌謡系で、ナムジン(ナフナのライバルトロット歌手)と一緒に時代を両分したスーパースター。数多くのヒット曲を直接作曲してヒットさせるシンガーソングライター。ヒット曲だけで何と120曲を越える。演歌の皇帝、歌皇とも呼ばれている国民的大スター。日本でも活躍しており数々のCDとコンサートを行っている……
とにかくすごい人だ。
私もミュージシャンなので言いますが、この人は歌がうまい!!
ずば抜けています。特にシギンセ(日本の歌唱法で言うこぶし)を、まるで楽器のように操りもします。そんなナフナがいざコンサートをするとなると、規模は体育館やオリンピック競技場規模で、全国をツアーしますが、何十万枚ものチケットがなんとネットで、10分足らずで売り切れます。
異常でしょ……。本当なのです。
これにも驚かされましたが、ここには少しお国的要素もあります。
何かといいますと。
韓国は儒教の国で、親や目上の人を大変大事にする習慣があります。トロット歌手であるナフナのファン層は60歳から上になります。
いくらネット先進国である韓国でも60歳以上の人たちとっては、ネットでのチケット予約は簡単ではないので、これをその娘息子たちが親孝行のプレゼントとして買っているのです。もちろん一緒に見に行ったりもします。
コンサート内容はというと、まあそれはすごい装置と仕掛けの演出が満載で、まるで全盛期のマイケルジャクソンのツアーを見ているようです。
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください