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『ビリー・エリオット』危機乗り越え、団結を強める

プロデューサーがつづる公演の歩み④

梶山裕三 ホリプロ ファクトリー部副部長

スタッフチーム、リモートで絆

拡大日々成長を見せたビリーたち。(左から)川口調、利田太一、中村海琉、渡部出日寿

 稽古が終わると、日本側スタッフの芝居チーム、ダンスチーム、音楽チームが別々の部屋に分かれて、それぞれの海外スタッフとリモート会議をするのが日課だった。3人の海外スタッフにはそれぞれ専属の通訳がつく。その日の稽古の内容を振り返り、問題点を共有していった。

 4人のビリーはすべてのせりふ、ダンス、歌を覚えてはいたが、そこからどれだけ彼らのレベルを押し上げていくかが、ビリーの成功のカギを握ると言ってもいい。4人は性格も違えば、成長スピードも違う。それぞれの特性を理解したうえで、彼らが一番伸びる指導方法をこの場で話し合った。

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筆者

梶山裕三

梶山裕三(かじやま・ゆうぞう) ホリプロ ファクトリー部副部長

1978年名古屋市生まれ。早稲田大学在学中、ミュージカル研究会でオリジナルミュージカル創りに没頭し、卒業後は舞台制作者を志す。2001年吉本興業に入社。「よしもと新喜劇」の制作などを経験した後、06年ホリプロに入社。多くの舞台のプロデュースを手掛ける。近年は「日本から世界へ発信する」との目標を掲げてオリジナルミュージカルに取り組み、15年初演「デスノート THE MUSICAL」は、日本で大ヒットした後、韓国人キャストによる韓国公演も実現、ホリプロ作品として初の海外ライセンス上演を果たした。18年には黒澤明監督の代表作「生きる」を世界で初めてミュージカル化。20年10~11月に東京、富山、兵庫、福岡、愛知で再演される。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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