井上威朗(いのうえ・たけお) 編集者
1971年生まれ。講談社で漫画雑誌、Web雑誌、選書、ノンフィクション書籍、科学書などの編集を経て、現在は漫画配信サービスの編集長。
※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです
「僕のスタイルが、野球4コマの進化形として受け入れられた」
2020年のプロ野球シーズンも終わりが近づいてきました。観客数の制限が緩んだおかげで、そこそこ球場へ行くことはできましたが、それでも不完全燃焼だったなあ、という思いが抜けません。
もちろんそれは私がヒイキにしている広島カープの野球がひどかったから、というのもあるのですが、そんな悲しみは長い暗黒時代にさんざん体験してきたこと。では何が足りないのか。
「野球をネタとして楽しむ機会」が消えたからではないでしょうか。酒場で珍プレーを肴に口角泡を飛ばすなんて、今やありえない感じになってしまいました。カープの低迷や適当なコロナ対策をいじって笑いたいのに、そうする場がないこの世情。どうしたらいいのだろう――と悩んだ結果、十数年も「野球ネタいじり」で実績を残している漫画家がいることを思い出しました。
カネシゲタカシさん。横浜DeNAベイスターズをネタにしたブログ漫画『ベイスたん』が4500万PVを超える熱い支持を受け、現在はTwitter上で「野球大喜利」のお題を出すと瞬時にたくさんのコメントを集める人気者です。
このカネシゲさんの新刊『野球大喜利 ザ・パッション こんなプロ野球はイヤだ8』も、あらゆる角度から野球のさまざまなプレーや事件をいじる傑作です。これは「コロナ以降のプロ野球の楽しみ方」を教授いただくのに格好の人物ではないか……。
『野球大喜利 ザ・パッション こんなプロ野球はイヤだ8』(カネシゲタカシ著、徳間書店)
ということで、いきなりですがZoomインタビューを敢行しました。オンラインですぐ会えるのは、このご時世のいいところですよね。野球エンタメの第一人者の方法論、ぜひお楽しみください!