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カマラ・ハリスと野田聖子。「初の」「唯一」女性の高揚と「ぬるい湯」

矢部万紀子 コラムニスト

 この秋に始まったドラマでお気に入りは、「姉ちゃんの恋人」(フジテレビ系)と「七人の秘書」(テレビ朝日系)。流れる空気が似ているからだ。作風はまるで違うのに、どちらも「女性同士が普通にいる」空間が描かれ、心地よい。

 この「普通」、案外難しい。そう書くと、「女の敵は女だよね」とうれしそうに近づいてくるおっさんが目に浮かぶが、そうではない。敵とか味方とかでなく、ただ同席する。そんな当たり前が、一朝一夕にはいかない。だからこそ、最近「シスターフッド」(女性同士の連帯)という言葉が注目されているのだと思う。

 などと考えたのには、アメリカ大統領選が影響している。民主党のジョー・バイデンさんの当選が11月8日未明(日本時間)に確実になり、カマラ・ハリス上院議員が副大統領になることが決まった。うれしかった。

「女性初の」「黒人初の」という肩書きがこれまでも多かったカマラ・ハリス氏 Sheila Fitzgerald/Shutterstock.com拡大「女性初の」「黒人初の」肩書きがこれまで多かったカマラ・ハリス氏 Sheila Fitzgerald/Shutterstock.com

 その日の午後、テレビで16、7歳くらいの女子が「私はとても若いけど、カマラ・ハリスが副大統領になることがとてもうれしい。この国の可能性を感じる」と語っているのを見て、ウルっとしてしまった。来年還暦を迎える身としては、若い女性が未来を語ると、それだけで感動する。

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筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

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