あまりにも昭和な「愛」と「さよならの向こう側」
2020年11月20日
秋篠宮家の長女、眞子さまの結婚についての「お気持ち」が11月13日、発表された。2018年に「結婚延期」を発表してから2年余、「結婚に向けて、進んでまいりたいと思っております」と言い切った。素晴らしい。
念のため、眞子さまと小室圭さんとの結婚に対する私の考えを明らかにしておく。「私は、結婚においては当人の気持ちが重要であると考えています。ですので、眞子さまの一個人としての希望がかなう形になってほしいと思っています」。
この文章、元は妹の佳子さまのものだ。2019年3月、国際基督教大学を卒業するにあたり、宮内記者会へ回答した文書をコピペさせていただき、「姉」とあったところを「眞子さま」にさせていただいた。佳子さまに大賛成、だって結婚は当事者のもの。その後の人生を引き受けるのも2人だ。端からどうこう言うものではなーい。
そしてもうひとつ、明らかにしておくことがある。私は山口百恵さんのファンだ。眞子さまのお気持ちを読んだ日、気づけば「さよならの向こう側」を口ずさんでいた。眞子さま応援+百恵さんファン=鼻歌。歌いながら、眞子さまの文書とこの歌の似ている所を発見した。
先ほど紹介した「結婚に向けて、進んでまいりたいと思っております」の所をきちんと引用すると、こうなる。「今後の予定等については、今の時点で具体的なものをお知らせすることは難しい状況ですが、結婚に向けて、私たちそれぞれが自身の家族とも相談をしながら進んでまいりたいと思っております」
「さよならの向こう側」には、こういう一節がある。「last song for you、last song for you、約束なしのお別れです。last song for you、last song for you、今度はいつと言えません」。ここが重なった。2人とも結婚に伴っての次なる予定を「言えない」と言っているのだ。
状況はまるで違う。この歌は1980年10月、武道館での引退コンサートでの最後の曲だった。約1ヶ月後に三浦友和さんとの結婚式を控え、何千というファンを前にしての「今度はいつと言えません」。「復帰はしない」という改めての宣言であり、その前提は歌の前に百恵さんが語った「幸せになります」という決意だったろう。
一方、眞子さまが「具体的なものをお知らせすることは難しい状況です」と語った背景には、小室さんの卒業後の進路がはっきりしないなどの諸事情もあろう。が、一番大きいのは、
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