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太鼓芸能集団「鼓童」北林玲央&米山水木インタビュー/上

「鼓童」の原点を振り返り、未来を見据えるツアー「鼓」

橘涼香 演劇ライター


 1981年、ベルリン芸術祭での鮮烈なデビュー以来52の国と地域で6,500回を越える公演を行なっている太鼓芸能集団「鼓童」。太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見出し、現代への再創造を試みる「鼓童」は、日本のプロフェッショナルの公演団体として最も多くの海外公演を行い、ワールドミュージック・クラシック・ジャズ・ロック・ダンスパフォーマンスなど、異なるジャンルの優れたアーティストとも積極的に交流を図りながら、世界各地で太鼓文化の普及と発展に努めている。来たる2021年には、創立40周年を迎え「鼓童創立40周年記念プログラム」の数々も発表。「鼓童」の「過去、現在、未来」を、太鼓の響き、音楽の力、生身の舞台を通じて全国各地、世界各地へと届け、これからの50年、100年に向けてのプログラムが展開されていく。

 そんなプログラムの第一弾である『鼓童ワン・アース・ツアー2020~鼓』日本ツアーに出演する北林玲央と米山水木が、ツアーの見どころ、創立40周年を迎える想い、またそれぞれが太鼓に触れたきっかけや、同期生である互いの魅力を語り合ってくれた。

本拠地「佐渡」をテーマにした新たな作品

拡大北林玲央(左)&米山水木=岡本隆史 撮影

──「鼓童40周年記念プログラム」第一弾のツアーがはじまっていますが、まず内容について教えて下さい。

米山:今回の『鼓童ワン・アース・ツアー2020~鼓』は私達の本拠地である佐渡をテーマにしていて、太鼓に打ち込む人たちが集まり、作品の中で佐渡の芸能や、私達「鼓童」の前身であり原点でもあります「佐渡の國鬼太鼓座」時代から、未来の「鼓童」までを見据えた作品になっています。

──これまでの歴史を振り返り、またここからの未来に向かっていく作品ということですね。

米山:そうですね。このツアーの初演、京都芸術劇場 春秋座での公演を終えたのですが、このコロナ禍の中でありがたいことに満席で。こういう状況で劇場に足を運んで下さったお客様の前で、私達にとっても久しぶりの劇場空間で演奏をして、とても新鮮でしたし、前方席のお客様の中に、涙を流して観て下さっている方もいらしたのが舞台から見えて、お客様に想いが届いていることも感じられて。緊張もしましたが、思いっきり演奏できました。

北林:僕も同じ気持ちでした。本当に久しぶりにお客様の前で演奏することが叶って、自分達が太鼓を叩いている姿を観に来たいと思って下さるお客様の存在がありがたかったですし、だからこそ自分達の全力を観て頂こうという気持ちで太鼓を叩いていました。

拡大米山水木(左)&北林玲央=岡本隆史 撮影

──そんなツアーで、お二人が特にここを見逃さないで欲しいと思っている、見どころポイントを教えて下さいますか?

米山:今回1曲目に「入破(じゅは)」という曲を約15年ぶりに演奏するのですが、歴史ある曲を私達十代、二十代のメンバーが皆で試行錯誤しながら稽古していったので、「鼓童」の歴史を引き継ぎながら、新たなものに変化していく様が見どころかなと思います。

北林:自分もやはり1曲目の「入破(じゅは)」ですし、もうひとつは1幕最後の「族」という曲ですね。この2曲で僕と米山がWキャストで、センターで演奏しているんです。公演ごとに入れ替わるので、京都公演の2公演でも入れ替わって演奏したのですが、真ん中が一人替わるだけで、同じ曲でも全く違って聞こえてきますので、ここを聞き比べて頂けるのも見どころではないかと思っています。

◆公演情報◆
『鼓童ワン・アース・ツアー2020─2021~鼓』
2020.12.06(日) 愛媛県四国中央市 しこちゅ~ホール 大ホール~おりがみ~
2020.12.08(火) 広島県広島市 上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)
2020.12.10(木) 愛知県一宮市 一宮市民会館
2020.12.12(土) 埼玉県東松山市 東松山市民文化センター
2020.12.17(木)〜2020.12.20(日) 東京都文京区 文京シビックホール 大ホール
2020.12.23(水) 新潟県新潟市 新潟テルサ
公式ホームページ
演出:船橋裕一郎
出演(予定):齊藤栄一、石塚充、地代純、三浦康暉、池永レオ遼太郎、北林玲央、米山水木、木村佑太、平田裕貴、山脇千栄、定成啓、新山萌、野仲純平
 
〈北林玲央プロフィル〉
 小学4年生の時に太鼓を始める。2013年研修所へ入所。2016年より正式メンバー。舞台では主に太鼓を担当。「螺旋(海外タイトル「Evolution」)」では、タイトル曲「螺旋」と「綾織」に抜擢。大太鼓の裏打ちから担ぎ桶太鼓、桶胴太鼓セットまでしなやかに打ちこなす。芯が強く純粋。弾けるような笑顔が魅力の太鼓打ち。
公式ホームページ
 
〈米山水木プロフィル〉
 2歳から太鼓を始める。2013年研修所へ入所。2016年より正式メンバー。舞台では主に太鼓を担当。即興性に富んだ舞台経験を積む。安定感とパワフルな演奏に、華やかな笑顔が印象的な太鼓奏者。
公式ホームページ

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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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