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大阪15年→ソウル15年→東京10年→ソウル10年。いちばん厳しいのは東京だった

ミン・ヨンチ ミュージシャン 韓国伝統音楽家

首都の人は外国語が下手?

 首都っていう言葉も、普段よくひっかかるんですが。

 別に方言を使おうが、共通語を使おうがどっちでもいいのだが、とにかくそこから発生する差別はやめないと。首都は人が多いし、なんでも集まっているので便利。だからといって上ではない。地方が下でもない。

 なのになんでそんなに首都人たちは威張るのでしょうか? 地方出身の政治家も、成り上がりを夢見てるのなら、堂々と方言を使えばいいのに。みんな標準語?! 東京弁になってる。もうそこで、弱いなあって思ってしまう私。

 外国語の発音が下手なのは、もしかして首都人に多いのではないかな。

 なぜかって? それはほかの地の人たちは、自分の出身地の言葉と共通語の二つを常に意識しているから、普段からイントネーションを訓練しているのでしょう。だから比較的に外国語の発音がいいのではないかと。

 芸人やアーティストも、地元で売れて首都で売れて2回成功しなければいけません。ダウンタウンも千鳥もさんまさんでさえも一度大阪で売れてから、東京でまた1から始めた。

 首都人は1回でいい。だから地方出身者たちはなんだか強いでしょ。

 なんかフェアじゃないんだよなあ、仕方ないんでしょうけど、まあ何度も努力しチャレンジでき、素晴らしい経験を持てることが1番の財産でもありますが。

 こんなことも考えてみたり。なんで私の先祖は首都人で成功者ではなかったのか。そしたら生活も何もかも一からやらなくてもいいのにと。

 首都には全国から若者たちが夢をもってたくさん上京してきます。

 で、みんな一からそこでスタートするのです。大変です。人生のターニングポイントです。

 それを温かく迎えるか、厳しく突き放すかは、首都の人たちにかかっているのです。

 私はこの「首都=中心=上」という意識がどうも好きではありません。上り下り(のぼりくだり)ともいうじゃないですか。韓国でも同じ表現がありますが、こんなことからも、格差や差別が生まれるかもしれませんし。

拡大rob zs/Shutterstock.com

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筆者

ミン・ヨンチ

ミン・ヨンチ(閔 栄治) ミュージシャン 韓国伝統音楽家

大阪生まれ。幼少の頃からブラスバンドやドラムを経験し、高校から韓国へ。旧李王朝雅楽部養成所であった国立国楽高等学校に入学、ソウル大学音楽学部国楽科卒。1992年サムルノリ競演大会個人部最優秀賞。1992年国楽室内管弦楽団「スルギドゥン」に入団。1993年スーパー・パーカッション・グループ「PURI」創団メンバー。イ・ムンセ(歌手)のテレビ番組にも出演。現在も韓国伝統音楽とジャンルの違う音楽とのコラボレーションに活動中で、2009年に立ち上げた公演「新韓楽」ではジャズとコラボ―レーションした。日韓両国で数多くの公演。アルバム「HANA」(2015年/ユニバーサルミュージック・ジャパン)をリリース。ライブでは日本全国3万人を動員。国楽管弦楽の作曲にも力を入れ、2014年韓国文化芸術委員会で作曲賞受賞。「大衆に楽しんで聞いてもらえる楽曲作り」を目指す。現在、韓国芸術総合大学、梨花女子大学、秋藝芸術大学講師。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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