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コロナ禍の初詣はどこへ行く?

時代を映し、参拝客は増え続けるが……

薄井秀夫 (株)寺院デザイン代表取締役

コロナ禍で迎える初めての正月

 私たちは、だれも経験したことのない、コロナ禍での新年を迎えた。そして、初詣も「三密」を避け、新しい生活様式が求められている。

 例年、有名神社仏閣には、たくさんの初詣客が訪れ、境内は人で一杯になる。明治神宮、成田山新勝寺、川崎大師平間寺などは、三が日だけで約300万人が訪れ(2009年度、警察庁調べ。2010年以降は調査をしていない)、まさに密集、密接の状態になる。

 コロナ禍の中での新年であり、参拝客は減るであろうことは予想されている。それでも、かなりの混雑具合になることは避けられないであろう。

 こうした中、全国の寺社では様々な対策をたてて、コロナ禍で迎える新年の準備をしてきたようである。

 マスク着用や大声を出さないことを呼びかけるのは当然として、分散参拝を呼びかける寺社も多い。初詣は節分までの間にという提案や、暮れの内にお参りを行う「幸先詣(さいさきもうで)」という新しい提案もなされてきた。

初詣を前倒しした「幸先詣」をする参拝客ら=2020年12月13日午前11時12分、広島市中区の広島護国神社20201213拡大初詣を前倒しした「幸先詣」をする参拝客=2020年12月13日、広島市の広島護国神社

 ちなみに初詣は、お寺ではなく神社にお参りするものと考えている人も多いが、前述の成田山や川崎大師はお寺である。歳神(としがみ)を迎えるのが新年だとすると、神社にお参りするのが自然だと思うが、ほとんどの人はあまり気にしていない。日本は、神仏習合の長い歴史を持ち、民間信仰としてはあまり神仏を区別していない。そのため初詣は、神社に行く人もいれば、お寺に行く人もいるということになる。

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筆者

薄井秀夫

薄井秀夫(うすい・ひでお) (株)寺院デザイン代表取締役

1966年生まれ。東北大学文学部卒業(宗教学専攻)。中外日報社、鎌倉新書を経て、2007年、寺の運営コンサルティング会社「寺院デザイン」を設立。著書に『葬祭業界で働く』(共著、ぺりかん社)、 『10年後のお寺をデザインする――寺院仏教のススメ』(鎌倉新書)、『人の集まるお寺のつくり方――檀家の帰属意識をどう高めるか、新しい人々をどう惹きつけるか』(鎌倉新書)など。noteにてマガジン「葬式仏教の研究」を連載中。