「嵐」は過ぎ去った~そして見えた、「誠実」という名の虹~
人生で2度「嵐」に見舞われた私が、紅白歌合戦で最後の最後に気づいたこと
野菜さらだ コラムニスト/言語聴覚士
「5人が仲良くしているのを見るのが好き」というファンの声
ファンの方には申し訳ないが、私自身はそれほど彼らの歌を知っている訳ではない。「彼らのどこがいいのだろう?」と素朴に疑問に思っていたところ、久しぶりに会った学生時代の女友だちが子育ても一段落した後、嵐のライブというライブにはとにかく行きまくっているという話を聞いて、「何が魅力なの?」と問うてみた。「歌がうまいから」とか「踊りが上手だから」みたいな答えが返ってくるかと思いきや、チケットが取れていなくても、上海だろうがどこだろうが嵐を追いかけてどこまでも行くという彼女の答えは「嵐の5人がステージの上でとっても仲良くしているのを見るのが好き」ということだった。
その答えを聞いて、当時の私はその「意味するところ」が正直よくわからず、「ふーん、そうなんだ……」とわかったような、わからないような、たぶんそんな顔をしていたと思う。
驚いた活動休止のニュース~思い出すSMAPの軌跡~
その後、すこーし注意して嵐のメンバーをテレビで見たりはしていたが、ファンになるとか、ライブに行くとかそういうことになるほどではなかった。ごく普通のジャニーズの1グループとして見ていただけだった。
そんな2019年1月のある日、突然嵐が「2020年12月31日で活動を休止する」というニュースが一斉に報じられた。「え、あの嵐が!?」とファンではない私もびっくり仰天した。そして、SMAPの解散にまつわる一連の騒動を思い出さずにはいられなかった。
SMAPは、
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