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甲斐翔真インタビュー、『マリー・アントワネット』に出演/上

ミュージカル界期待の若手スターが大役フェルセンに挑む

大原薫 演劇ライター


 ミュージカル『マリー・アントワネット』に甲斐翔真がフェルセン役で出演する。

 『エリザベート』『モーツァルト!』などの傑作を生み出したミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)&シルヴェスター・リーヴァイ(作曲)が、遠藤周作の『王妃マリー・アントワネット』を原作に手掛けた日本発のオリジナルミュージカル。2006年に日本で初演された後、ドイツ・韓国・ハンガリーで上演。2018年には新曲を追加した新バージョンが日本で上演された。

 同じ“MA”の名を持つ王妃マリー・アントワネットと庶民の娘マルグリット・アルノー。2人の運命がフランス革命の嵐の中で交錯する物語で、マリーとスウェーデン貴族のフェルセンとの悲恋を美しく描く。

 甲斐翔真は『仮面ライダーエグゼイド』パラド役でドラマデビュー。2020年『デスノート THE MUSICAL』夜神月役で初舞台を踏み、同年『RENT』ロジャー役とミュージカルでの大役を次々に演じて注目を浴びる。初めて歴史物のグランドミュージカルに出演する意気込みや将来の夢を聞いた。

新しいフェルセン像をお見せしたい

拡大甲斐翔真=森好弘 撮影

――『マリー・アントワネット』に出演が決まったときはどう思われましたか?

 嬉しかったです。何よりも、この作品が大好きなんです。2018年の日本版と翌年韓国版を観ていて、ファンとして好きだった作品に出演できるということを本当に楽しみにしています。

――観劇されたときの印象は?

 僕はハッピーエンドよりも、たとえば以前出演した『デスノート』のように、心にグサッとくる作品が好きなんです。特にこの作品は当時のフランスの様子や貧富の差が描かれていて、歴史の教科書が生きて動いているような感覚でした。ラストシーンはストーリーから離れて、「過去にこういうことがあったけれど、ではあなたたちはどうしますか?」と突きつけられているようで、胸に響いたのが忘れられない。初めて観たときから心奪われました。

――甲斐さんにフェルセン役に決まるまではどんな過程があったのでしょうか?

 作曲の(シルヴェスター・)リーヴァイさんに歌っている映像を送ってオーディションしていただきました。

拡大甲斐翔真=森好弘 撮影

――リーヴァイさんに選ばれたんですか。すごいですね!

 いや、自分では難しいかなと思っていたんですよ(笑)。自分はもともとカラオケが好きな少年で、クラシカルなミュージカルをやってきたわけではないので。(フェルセン役ダブルキャストの田代)万里生さんが歌っていらっしゃるのを聞くと「なんて、上手いんだ」と思います。今回、素晴らしい共演者の方々とご一緒に演じさせていただくということで、自分にとってはとても高い壁だと思いますが頑張って乗り越えていこうと思います。新しいフェルセン像をお見せしたいですね。

――甲斐さんが演じるフェルセンはスウェーデン貴族で、フランス王妃マリー・アントワネットと禁断の恋に落ちるという役どころです。今の時点でフェルセンにどういうイメージを抱いていますか。

 フェルセンは容姿端麗で育ちも良く、非の打ちどころのないように見える人物。貴族の家柄に育ち、貴族としての教育を受けてきて、立ち居振る舞いやマナーなどが洗練されている人だと思うんですが、彼の根底に少年がいるということを僕は絶対に忘れたくないなと思っています。

 フェルセンが歌う曲の歌詞にもあるんですが、彼がマリー・アントワネットを好きになったのも王妃だからではない。一人の女性として、少女の心を持ち続けているマリーを好きになったんですね。根本の部分では少年少女の恋のような純粋な想いが二人にあったのだと思います。フェルセンはマリーを一途に愛して、自分を犠牲にしてでも助け出したい。もちろん、ただ純粋に想うだけではなく、マリーへの想いを自制したり、ときに自分に負けたりするフェルセンの葛藤や心の揺れ動きを丁寧に描いていきたいです。

◆公演情報◆
ミュージカル『マリー・アントワネット』
遠藤周作原作「王妃マリー・アントワネット」より
東京:2021年1月28日(木)~2月21日(日) 東急シアターオーブ
大阪:2021年3月2日(火)~3月11日(木) 梅田芸術劇場 メインホール
公式ホームページ
[スタッフ]
脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ
音楽・編曲:シルヴェスター・リーヴァイ
演出:ロバート・ヨハンソン
原作:遠藤周作「王妃マリー・アントワネット」
[出演]
花總まり/笹本玲奈(Wキャスト)、ソニン/昆 夏美(Wキャスト)、田代万里生/甲斐翔真(Wキャスト)、上原理生/小野田龍之介(Wキャスト)、原田優一、駒田 一、彩吹真央、彩乃かなみ、上山竜治、川口竜也 ほか
 
〈甲斐翔真プロフィル〉
 2016年「仮面ライダーエグゼイド」でドラマデビュー。その後、ドラマ、映画などの話題作に出演。主な出演作品は、ミュージカル『デスノート THE MUSICAL』、『RENT』、ドラマ『花にけだもの』、『いつか、眠りにつく日』、映画『#ハンド全力』、『君が世界のはじまり』『シグナル100』など。
公式twitter
公式instagram

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

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