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大倉孝二インタビュー、舞台『マシーン日記』に出演/下

シアターコクーンの芸術監督・松尾スズキの名作を大根仁の新演出で上演

大原薫 演劇ライター


大倉孝二インタビュー、舞台『マシーン日記』に出演/上

俳優はサービス業だと思っています

――今は新型コロナウイルス感染症対策で、劇場で演劇を観ることがとても貴重なことになっていますから、今回の上演を心から楽しみにしていらっしゃる方たちがたくさんいらっしゃると思います。

 いやあ、ありがたい。僕らは完全なサービス業ですからね、楽しんでもらわないと話にならないので。楽しんでもらえるように、稽古が始まったら取り組むだけです。

――俳優はサービス業ですか。

 サービス業だと僕は思っています。まったくアーティストだという気持ちはないので。もちろん僕のスタンドプレイでお客様にサービスばかりしたら、団体としてもチームとしても何かが壊れてしまう。作品全体として最終的にサービスになれることを目指せればと思いますね。

拡大大倉孝二=森好弘 撮影〈ヘアメイク:山本絵里子/スタイリング:JOE(JOE TOKYO)、衣装:シャツ(エストネーション0120-503-971)〉

――『マシーン日記』の戯曲を読ませていただいて、物語の展開に不条理なものがあると感じました。大倉さんは所属している劇団ナイロン100℃でケラリーノ・サンドロヴィッチさんが生み出す不条理な作品にも出演していらっしゃいます。『マシーン日記』とケラさんの不条理な作品とはどんな違いがありますか。

 全然違いますね。戯曲を読んで、松尾さんの台詞は詩というか、歌のようだなと思いました。ケラの方がもう少し会話を書くんです。

――なるほど、『マシーン日記』は会話でドラマを見せるのとは違うと。

 演劇だなと思います。リアルなやりとりの会話でなくて、詩のように飛躍した言葉が出てくるところが演劇を感じました。

――松尾さんが作る作品は暴力的な表現もあるけれど、反面とても美しいと感じるところもあって。相反するものが共存しているのが独特の世界なのかもしれません。

 そうですね、松尾さんの作品は過激な部分ばかりが注目されがちかもしれないけれど、いろんな物事への松尾さんの眼差しがやさしいなと最近特に感じます。

拡大大倉孝二=森好弘 撮影

――演出の大根仁さんとは、以前ご一緒にやられているんですね。

 はい、もう本当にお久しぶりです。大根さんは最近いろいろな映画を撮られていて、そういうところで呼んでくれてもよかったのに。なんでわざわざこんなにウェートが大きいところで呼ぶんだという思いはあります。大根さんとちょっとお話したときには「演劇をやるときは、大倉くんがいてくれたら心強い」とおっしゃってくださったんです。ありがたいと共に、「そうでもないですよ」と思いつつ。

◆公演情報◆
COCOON PRODUCTION 2021 『マシーン日記』
東京:2021年2月3日(水)~2月27日(土) Bunkamuraシアターコクーン
京都:2021年3月5日(金)~3月15日(月) ロームシアター京都 メインホール
公式ホームページ
※2/3〜7の公演については、前売り券及び当日券の取り扱いはありません。
※ご来場の際は、公式ホームページで最新情報をご確認の上ご来場いただきますようお願いします。
 
[スタッフ]
作:松尾スズキ
演出:大根仁
音楽:岩寺基晴、江島啓一、岡崎英美、草刈愛美(サカナクション)
[出演]
横山裕 大倉孝二 森川葵 秋山菜津子
 
〈大倉孝二プロフィル〉
 舞台芸術学院卒業後、劇団ナイロン100℃のオーディションを受け合格し、役者の道に入る。舞台をはじめ、ドラマや映画など多方面で活躍中。劇作家・演出家のブルー&スカイによるユニット「ジョンソン&ジャクソン」では作・演出を手がける。最近のおもな舞台出演作品は、『ドクター・ホフマンのサナトリウム 〜カフカ第4の長編〜』、『美しく青く』、『贋作・桜の森の満開の下』など。
公式ホームページ
公式twitter

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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