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東山光明インタビュー、韓国の国民的詩人ペクソク役で初主演/上

実在した恋人たちを描く韓国発のミュージカル『僕とナターシャと白いロバ』日本初演

大原薫 演劇ライター


 東山光明がミュージカル『僕とナターシャの白いロバ』で初主演を果たす。

 本作は韓国の国民的詩人ペクソクとその恋人ジャヤの悲恋を描くミュージカル。タイトル『僕とナターシャと白いロバ』は、ペクソクの代表作として韓国人に広く知られている詩から取り上げられた。

 かつて熱く愛した詩人・ペクソク(東山)を忘れられず、生涯恋しく思いながら独身を貫いた妓生(キーセン)のジャヤ(AKANE LIV・月影瞳 ※ダブルキャスト)。50年前に別れを経験し、その時間の中に閉じ込められてしまった女性に、ある日突然若々しい彼が訪ねてきて、一緒に旅行に行こうと提案する……。

拡大東山光明=森好弘 撮影

 情熱的でドラマティックなイメージのある韓国ミュージカルだが、本作は繊細に心情を描き出す作品として高い評価を受け、再演を繰り返している。日本版脚本と演出は荻田浩一が担当する。

 東山光明は、男性ギターボーカルユニット「Honey L Days」のボーカリスト。同時に、ドラマ・映画・舞台・ミュージカルなど俳優としても活動している。伸びやかな歌声と幅広い演技力に定評がある東山に本作について、そして待望の初主役について話を伺った。

離れ離れになっても生涯思い続けたペクソクとジャヤの物語

拡大東山光明=森好弘 撮影

――日本初演の『僕とナターシャと白いロバ』ですが、どのような作品でしょうか。

 韓国の国民的な詩人ペクソクとその恋人のジャヤの物語です。ペクソクから見ると一生に一度、運命の出会いをしたジャヤに恋焦がれ、彼女のために詩を作るんです。二人は熱く愛し合ったけれど離れ離れになってしまう。その間に朝鮮半島に38度線が引かれて二人は二度と会うことができなかった。でも、ずっと生涯二人は思い続けていた……という物語ですね。

――実際の話を元にしているそうですが、舞台では年老いたジャヤの元に若々しいペクソクが訪れるところから始まるんですね。

 そうなんです。そういうファンタジー要素もありながら、二人が当時懸命に生きた姿も台詞から感じていただけるんじゃないかと思います。

拡大東山光明=森好弘 撮影

――東山さんがペクソクを演じるにあたって、モデルとなっている実在のペクソクのことは調べましたか。

 はい、いろいろ調べました。ペクソクの詩集の日本語訳のものを買ったら、そこに彼の年表も詳しく載っていたんです。ペクソクは日本の青山学院大学に留学していたことを知って、親近感がわきましたね。ペクソク(白石)の「石」は石川啄木の名前から取っているそうで、そういう日本馴染みのところがあったようです。

 僕も音楽活動をしながら曲の歌詞を書くんですが、詩人とはまた違う。生涯詩人として生きたというのはどういう人なのか興味がありました。それで、まずは石川啄木や中原中也がどういう人生を送ったかということも調べました。僕が調べた詩人の方たちには、生きているときにはなかなか評価されず、亡くなってから有名になるという共通点があったんです。友人や家族が死後に彼らの業績を伝えようとして頑張った結果なんでしょうね。ペクソクの場合はジャヤが尽力したおかげではないかなと思います。

◆公演情報◆
ミュージカル『僕とナターシャと白いロバ』
2021年2月3日(水)~2月28日(日) 浅草九劇
公式ホームページ
公式Twitter 
[スタッフ]
English Title Me, Natasha and a white donkey
Book By Park Hae Rim
Music By Chae Han wool
Original Produced By INSIGHT ENTERTAINMENT
上演台本・訳詞・演出:荻田浩一
音楽監督・歌唱指導:福井小百合
振付:港ゆりか
[出演]
東山光明
AKANE LIV/月影瞳(W キャスト)
伊藤裕一
ピアノ:安齋麗奈
 
〈東山光明プロフィル〉
 「Honey L Days」として2010年にリリースした4thシングル「まなざし」はドラマ「タンブリング」(TBS)の主題歌に起用され、着うたが110万ダウンロードを記録。映画『L♡DK』、ドラマ「ホテルコンシェルズ」(TBS)、ドラマ「青春探偵ハルヤ」(テレビ朝日)などの主題歌・挿入歌でボーカルデュオとして確固たる地位を築いている。本名の「東山光明」名義でドラマ・映画・演劇・ミュージカルのフィールドで活動をしている。主な舞台出演作品は、『Beautiful』、『GEM CLUB 2』、『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』など。
公式ホームページ
公式twitter

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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