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埋まらないジェンダーギャップ「慣性の法則」

「生計」と「家事育児」の間のモヤモヤ

天野千尋 映画監督

「生計」と「家事育児」のバランスシート

拡大映画『ミセス・ノイズィ』の一シーン

 現代はちょうどパラダイムシフトのど真ん中だからこそ、様々な価値観を持つ人が混在していると思う。旧態依然とした夫婦観を持ち続けている人もいれば、その相変わらずの横暴さに強烈な反発心を抱く人もいる。また、頭では当然理解していても、子供の頃から見てきた父母の有り様などが無意識に作用し、思わず「俺も協力する」と出てしまう裕一のような人も少なからずいるだろう。

 おそらく彼に腹を立てている多くの人達は、私と近しい感覚を持っていて、彼の言動が他人事とは思えないのではないか。自分の夫に重ねたり、自分の身に置き換えたりするからこそ、生々しい感情が膨れあがる。

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筆者

天野千尋

天野千尋(あまの・ちひろ) 映画監督

1982年生まれ。約5年間の会社勤務の後、2009年に映画制作を開始。ぴあフィルムフェスティバルを始め、多数の映画祭に入選・入賞。主な作品に、短編『フィガロの告白』『ガマゴリ・ネバーアイランド』、長編『どうしても触れたくない』、アニメ『紙兎ロペ』の脚本など。19年、『ミセス・ノイズィ』が東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に選出された。日本映画批評家大賞脚本賞受賞。自ら執筆した小説版『ミセス・ノイズィ』(実業之日本社文庫)も刊行。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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