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髪の黒染め“強要”校則を認めた判決がはらむ「3つの問題」

「校則なし」の学校現場が荒れているかどうか検証してほしい

石井志昂 『不登校新聞』編集長

問題点① 子どものためだと言いつつ子どもの意思を無視している

中学の校則、細かすぎる 頭髪、男女別に規定・靴下の色指定 浜松で調査 /静岡県女子の髪を結ぶ位置を図解した校則の一例拡大静岡県の中学校が頭髪について定めた校則の一例

 裁判所が指摘した「非行防止」とは、つまり「子どものためを思っての判断だ」ということです。しかし、子どものためだと言いつつ、黒染めを強要するなど、子ども本人の意思や人権を無視しています。それではいくら子どものためだと言っても、子どもを傷つける行為です。

 私が取材したなかには、黒髪を強要される校則などが嫌で不登校になった男性(20歳)がいました。

 彼が通っていたのは兵庫県の公立中学校。校則を破った生徒は、全生徒の前で「校則をやぶってしまい、風紀を乱してしまってすみませんでした。明日から直してきます」と全校集会で謝罪し、その場で生徒指導の先生から怒鳴られるのが恒例だったそうです。彼の学校では、茶髪はもちろん、目や耳、襟に頭髪が1ミリでもかかると校則違反でした。校則違反者を見つけるのは「美化委員」と呼ばれる生徒たち。美化委員会は全校集会中にねり歩いて生徒を点検し、違反者を摘発するのだそうです。

 彼もまた全校生徒の前で立たされたことがありました。その際は彼らの前で先生から怒鳴られ、

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筆者

石井志昂

石井志昂(いしい・しこう) 『不登校新聞』編集長

1982年東京都生まれ。中学校受験を機に学校生活があわなくなり、教員、校則、いじめなどにより、中学2年生から不登校。同年、フリースクール「東京シューレ」へ入会。19歳からは創刊号から関わってきた『不登校新聞』のスタッフ。2006年から『不登校新聞』編集長。これまで、不登校の子どもや若者、識者など300名以上に取材を行なってきた。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです