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ヒロインは「大竹しのぶ」でなけりゃ

『つかこうへいのかけおち'83』③

長谷川康夫 演出家・脚本家

「だったらオレがやる」が不快でない不思議

拡大つかこうへい

 つか本人が自作の小説をドラマ化してくれることなど、松岡や村上にとってまるで想定外であり、瓢箪から駒といったところだったろう。NHKとしても、かなりおいしい話に違いなかった。 

 「ラッキーじゃない。一番いい形だと思う」

 答えながら、僕は心底そう思っていた。いや、自分が役者として参加することなど、そこに含まれてはいない。つかが果たして『かけおち』をどう料理するのか、正直、楽しみでならなかった。

 実はこれと似たようなことが、この15年ほど後にも起きている。

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筆者

長谷川康夫

長谷川康夫(はせがわ・やすお) 演出家・脚本家

1953年生まれ。早稲田大学在学中、劇団「暫」でつかこうへいと出会い、『いつも心に太陽を』『広島に原爆を落とす日』などのつか作品に出演する。「劇団つかこうへい事務所」解散後は、劇作家、演出家として活動。92年以降は仕事の中心を映画に移し、『亡国のイージス』(2005年)で日本アカデミー賞優秀脚本賞。近作に『起終点駅 ターミナル』(15年、脚本)、『あの頃、君を追いかけた』(18年、監督)、『空母いぶき』(19年、脚本)などがある。つかの評伝『つかこうへい正伝1968-1982』(15年、新潮社)で講談社ノンフィクション賞、新田次郎文学賞、AICT演劇評論賞を受賞した。20年6月に文庫化。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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