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丸川珠代さんが「アンチ竹中平蔵」から「アジアンビューティー」へ至る道

矢部万紀子 コラムニスト

 小泉純一郎政権下で経済学者の竹中平蔵さんがブイブイ言わせていた時、彼に敢然と反旗を翻す女がいた。丸川珠代さんだ。

 そう、あの丸川さん。東京五輪・パラリンピック担当大臣にして男女共同参画担当大臣。「選択的夫婦別姓制度」に賛同しないよう地方議員に求める要望書に名前を連ねていた丸川さん。

 20年近く前、テレビ朝日アナウンサーだった丸川さんは、小泉内閣の「七つの改革プログラム」(もちろん、竹中さんが中心になって作った)についてこう書いていた。

<このプログラムは、日本経済のムダをなくし効率的なシステムにして、頑張った人に優しい社会を実現しようとするものである。裏返せば、格差は容認されるということであり、「効率の悪い弱者よ、去れ」という号令にも受け取れる>

 この文章、出典は彼女の著書『ダマされるな!――目からウロコの政治経済学』(2003年)。と言っても共著者がいて、慶應大学教授の金子勝さん。「ああ、それならね」と思った方には、「違うんです」と言いたい。これは、彼女の言葉です、と。

かつては反竹中新自由主義路線だった丸川珠代さん拡大かつては新自由主義的経済政策に批判的だった丸川珠代さんだが……

筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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