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丸川珠代さんが「アンチ竹中平蔵」から「アジアンビューティー」へ至る道

矢部万紀子 コラムニスト

民主党は丸川珠代さんに立候補を要請するべきだった

 丸川さんがメールで質問を送り、金子さんが回答を送る。そうしてできた本だ、と金子さんが「はじめに」で書いている。丸川さんの質問は、「わからないから教えてください」ではない。目次から質問を拾うと、「『小泉改革』って結局どうなんですか?」「アメリカの愛国心が暴走しそうです」などなど。問題意識をぶつけているのだ。

 丸川さんの「あとがきに代えて」が面白い。先ほどの文章もそこからの引用だ。金子さんと2000年元旦の「朝まで生テレビ!」で出会い、「この先生は現実を見ている」と直感的に思い、その年の秋から大学院の授業に出るようになったことなどを説明したあとに、こう書く。

<カネコマサルの経済に対する皮膚感覚を想像するにあたって、興味深いヒントがある。セーフティーネットに対する考え方について、カネコマサルのライバル、と世間が揶揄する竹中平蔵先生と比較してみよう>

 「カネコマサル」とした理由は、「先生とここに書くのは照れ臭いので、敬称略の上カタカナ書きにさせていただきます」と括弧内で説明する。対する竹中さんは、一貫して「竹中先生」。先ほど引用した「七つの改革プログラム」についての文章は、この少し後に出てくる。金子さんへの共感、竹中さんへの反感が、品よくあふれる。

 いやー、民主党はこの本が出た直後に丸川さんにダッシュで会いに行って、

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筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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