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松岡広大&山崎大輝インタビュー/下

僕らが信じているものをお伝えする『スリル・ミー』に

橘涼香 演劇ライター


松岡広大&山崎大輝インタビュー/上

ピアノ一台とは思えないほど多彩な音色の楽曲

──楽曲についてはいかがですか?

松岡:ミュージカルの一般的なイメージを持っていらっしゃると、ちょっと驚かれるかも知れないというくらい、台詞と変わらない感覚で歌っています。本人が言いたいこと、或いは台詞にしてもいいかも知れないことを歌にしていて、難しいですがとても面白いのでそこはすごく大事にしたいです。あとは、暗い印象があっても耳に残る曲が多いのがすごいと思います。

山崎:『スリル・ミー』という作品がピアノ一台で演奏することを前提に作られているのですが、ピアノ一台とはとても思えないくらい多彩な音色が出ていて。本当に色々なニュアンスを聞かせてくれている楽曲たちにすごくパワーがあります。例えば僕の役で言うと、悪知恵が働いて、どんどん良くない方向に思考が働いていってしまうのですが、それを僕が歌う以上に、楽曲やピアノの音が表現してくれるんです。もちろんピアニストさんの演奏が素晴らしいこともありますが、時には僕らの心情と楽曲の心情が違うこともあって、それがまたとても効果的なんです。楽曲はすごく綺麗なのですが、僕らはそれを汚く表現する。その反比例が心地良い楽曲がたくさんあります。

──そういう意味でもこの作品はピアノという楽器の可能性も強く感じさせてくれますね。

山崎:それは本当にすごいです。素晴らしいなと感じることばかりです。

真面目で素直で愛嬌がある

拡大松岡広大(右)&山崎大輝=宮川舞子 撮影

──お二人がお互いに感じている魅力はどうですか?

松岡:愛嬌だけでできている人です!

山崎:愛嬌だけ!?(笑)

松岡:人に好かれる理由がわかりました。真面目なんですけれども、結構喋る人で。喋るよね?

山崎:喋る、喋る。

松岡:それがすごく可愛らしいと言うか、面白いんです。何に対してもすごく素直で、例えばダメ出しひとつをとっても「いま、僕はこう思っているので、そうなっちゃっているんだと思います」と、ちゃんと理由をつけて説明していて。でも時々その理由が「うん?」っていう時もあるのですが(笑)、本人は真面目に話していて。そういうところもとっても愛嬌があって、やっぱり人に愛されるって大事ですから。

拡大松岡広大=宮川舞子 撮影

──もちろんです!

松岡:この二人芝居は、演出部をはじめ、音響、照明、色々なものが組み合わさってはじめてひとつのものが出来るので、スタッフの方々に愛されるのは強いです。笑顔でどこでも渡っていけるのがすごいと思います。

山崎:いや、でもね、そういう意味であれば広大君も素直ですよ。もちろん芯はちゃんと持っている方だと思うし、僕を真面目だと言っていただけるのであれば、僕を遥かに上回る真面目さがある方です。言われたことに対してもとことん突き詰めていって、様々に思考をめぐらせることによって、色々な答えを出してくる。その答えの中でどの答えが一番あっているのか?をまた熱心に考えていく。そういった物事に対して真面目に、素直に、一直線に取り組んでいく姿勢が素晴らしいなと思っています。僕のことを愛嬌でできていると言ってくれましたが、広大君にもすごく愛嬌があります。一応僕が25歳で広大君が23歳なんですが、23歳の姿ではないんです。居方がちょっと歳食っている(爆笑)。

松岡:23歳の皮をかぶっているだけだから(笑)。

山崎:それも惹きつける魅力ですね。ちゃんと自分の中で咀嚼した深い知識を持って喋っているから説得力があって、日常会話の中でも色々と教えてもらっている。人を納得させる力がありますね。

松岡:それが芝居にも生きてます?

山崎:生きてます、生きてます。そこが素晴らしいなと思います!

──お互いがお互いをチャーミングで素直な方だと捉えているのですね。

拡大山崎大輝=宮川舞子 撮影

松岡:でも話がまとまらないと、急に手を出してもくるんで(爆笑)

山崎:なんだよそれ!そんなことやってないよ!(笑)

松岡:そこはやっぱり年上だなと(笑)。

山崎:だからそんなことしてないって!(笑)役が役だから本当にそんな人かと思われたらどうするんだよ! これ否定して下さいね!(笑)

◆公演情報◆
ミュージカル 『スリル・ミー』
東京:2021年4月1日(木)~5月2日(日) 東京芸術劇場 シアターウエスト
群馬:2021年5月4日(火)~5月5日(水) 高崎芸術劇場 スタジオシアター
愛知:2021年5月15日(土)~5月16日(日) ウインクあいち大ホール
大阪:2021年5月19日(水)~23日(日)  サンケイホールブリーゼ
公式ホームページ
公式twitter
[スタッフ]
原作・脚本・音楽:Stephen Dolginoff
翻訳・訳詞:松田直行
演出:栗山民也
[キャスト]
私役:田代万里生 × 彼役:新納慎也
私役:成河 × 彼役:福士誠治
私役:松岡広大 × 彼役:山崎大輝
ピアニスト:朴勝哲、落合崇史、篠塚祐伴
 
〈松岡広大プロフィル〉
 2012年、俳優デビュー。2015年にライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」で主人公のうずまきナルト 役として初主演を果たし、その後、舞台・映像・CMなどで活躍中。主な舞台出演作品は『迷子の時間-語る室2020-』『ねじまき鳥クロニクル』『恐るべき子供たち』『髑髏城の七人~Season月《下弦の月》』など。
公式twitter
 
〈山崎大輝プロフィル〉
 第23回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストにて審査員特別賞受賞。2011年より俳優としての活動をスタートし、2017年には『宇宙戦隊キュウレンジャー』にヘビツカイシルバー/ナーガ・レイ役で出演。主な出演作は、『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ~Memory of Marionette~』『黄色い叫び』『メサイア-黎明乃刻-』『モマの火星探検記』など。
公式twitter

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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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