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報道ステーションのWebCM炎上から見えた制作者の「思考回路」

幻想にはばまれる日本社会のジェンダー平等への道

梁・永山聡子 社会学、ジェンダー・フェミニズム研究、社会運動論

 3月22日、「報道ステーション」(テレビ朝日系)のWebCMが炎上した。主人公の女性が「ジェンダー平等とかって、何それ、時代遅れ」などと発したり、テロップに「こいつ報ステみてるな」という、まるで男性が主人公の女性を下にみる表現が用いられ、「女性蔑視だ」「ジェンダー平等に取り組む人をバカにしている」などと批判があり、公開2日後に削除された。このCMの問題点は、ジェンダー研究者を中心に大方的を得た分析が行われており、詳細はそちらをご覧いただければと思う(ハフポスト日本版、朝日新聞、東京新聞、毎日新聞など)。

CMの取り下げを伝える「報道ステーション」のツイッター投稿拡大CMの取り下げを伝える「報道ステーション」のツイッター投稿

 筆者が社会学を基礎とするジェンダー・フェミニズム研究者として気になっているのは、「このCMって届けたい層に届いているのか?」である。

 なぜ、これが大事な視点なのだろうか。端的に言って、ジェンダー平等はその社会の反映であり、また個人の努力のみで解決できることではない。だから「わたしには関係ない」という問題ではないのである。従って、しばしば登場する「ズレ」を見るにつけて、社会の実態と幻想(思い込み/こうあって欲しい/こうあるべき)の行方が気になってしまうのだ。

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筆者

梁・永山聡子

梁・永山聡子(やん・ながやま・さとこ) 社会学、ジェンダー・フェミニズム研究、社会運動論

立教大学兼任講師、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了、同大学院博士後期課程。特定NPO法人アジア女性資料センター理事。ふぇみ・ゼミ運営委員。共著に『私たちの「戦う姫、働く少女」』(堀之内出版)、『社会学理論のプラクティス』(くんぷる)。HP:https://researchmap.jp/HSRN

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです