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宮崎緑さんが3連続で皇室関連会議のメンバー に選ばれる理由

矢部万紀子 コラムニスト

 千葉商科大学教授の宮崎緑さんは2021年3月23日、「安定的な皇位継承のあり方を議論する有識者会議」の初会合に茶系の着物姿で出席した。和装は門外漢だが、これは19年4月1日、「新元号に関する有識者懇談会」に出席した時と同じ「大島紬」だろうと思った。

「元号に関する懇談会」のため首相官邸に入る宮崎緑さん=2019年4月1日拡大「新元号に関する懇談会」のため首相官邸に入る宮崎緑さん=2019年4月1日
 2年前のあの日、新型コロナウイルスは広まってなく、世間は平成の次なる元号に注目していた。テレビ各局は懇談会が開かれる首相官邸前から中継、宮崎さんの「着物プラス長い羽織」という不思議な和装は瞬く間にSNS上で広がった。

 あれから2年。再びの会合で明らかになったのは、彼女の変わらぬ着物愛と皇室関連「有識者」としての健在ぶりだった。

 今回の「皇位継承会議(と縮める)」のメンバーは宮崎さんの他、女優で作家の中江有里さん、前慶應義塾大学塾長の清家篤さんら、計6人からなる。前回の「新元号懇談会(と縮める)」は宮崎さんの他、京都大学教授の山中伸弥さん、作家の林真理子さんら、計9人からなった。どちらの会にも選ばれたのは宮崎さんだけ。さらに振り返ると宮崎さん、「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」のメンバーでもあった。天皇の退位を特例法で認める最終報告書を17年4月21日に出したこの会議、宮崎さんの他、慶應大学塾長の清家篤さん、東京大学名誉教授の御厨貴さんら計6人からなった。

 ここまでを整理すると、清家さんは「負担軽減会議(と縮める)」→「皇位継承会議」と2度目のメンバー入りだが、「負担軽減会議」→「新元号懇談会」→「皇位継承会議」と3連続でメンバー入りしているのは宮崎さんだけ。3打数3安打、打率10割。

 ここまでで、二つの疑問符が灯った方も多いと思う。その1「なぜ着物愛?」。その2「なぜ打率10割?」。


筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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