2021年04月09日
今、『週刊文春』がすごい。
という前に、他の週刊誌がどこもヘロヘロな状態ではなかろうか。
それで家で早読みしながらテレビ見てると、午後のワイドショーでコメンテーターが早売りの『週刊朝日』読んだのがバレバレな、記事そのままみたいなコメントをしてることがよくあった(その後、その方は国会議員になられました)。
わりとすごかったんですよ、『週刊朝日』。新聞社系週刊誌としては『サンデー毎日』や『週刊読売』に大〜〜〜きく水をあけてたし(そういえば『週刊サンケイ』というのもあった。当時ですら存在感はなかった……)、週刊誌といえば『週刊朝日』か『週刊文春』だったんですよ。
「週刊誌界の東西両横綱」、というより左派週刊誌と右派週刊誌の両雄だったもんです。互いにライバル心バリバリ、誌面で名指しでやりあったりしてたのを覚えております。『週刊文春』は糸井重里の「萬流コピー塾」があって『週刊朝日』は「山藤章二の似顔絵塾」があって、そうだ週刊朝日は「デキゴトロジー」もあって……って今もあったりするんだろうか。申し訳ない、私ももう読んでないんでわからないんです『週刊朝日』。「週刊朝日vs週刊文春」の時はだんぜん週刊朝日派だったんだけどなあ。とにかく、電車の中吊り広告も楽しみで吊り革握りしめながら食い入るように読んだりしていたのに……。
これを書くにあたって、今週の『週刊朝日』をパラパラめくったら、「放送40周年記念『オレたちひょうきん族』を振り返る」なんて記事が前のほうに載っていて、つらいものがあった。そりゃ負けるわ……(ちなみに「デキゴトロジー」はなかった)。
と、『週刊朝日』の現況について嘆いてしまいましたが、『週刊朝日』だけの話ではない。『週刊文春』以外、どこもつらいことになっている。
週刊誌が力を失っていく時には兆候のようなものがある。
ふつうの週刊誌とちょっとちがう、健康食品関係とか、便利グッズ系の商品の通販、あまり聞いたことがないブランドのオーディオ製品なんかの地味な広告が主に載っていた。これは『アサヒグラフ』がイケイケだった時代からそうだったので、ずっと不思議に思っていたのだった。なんでこんなに地味な、他で見ないような広告ばっかり載ってるんだろうと。
週刊誌、それもグラフ誌の広告なんて、イケイケのデザイナーが腕をふるってみせる場所だろうに、そういう雰囲気はあんまりなくて、業界新聞の名刺広告っぽいようなのが(いや、いちおう商品写真なんかは載ってましたが)並んでたからなあ。あれはなんだったんだろう。
週刊誌が元気を失ってくると、広告が
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