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映画『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』を舞台化、中屋敷法仁&鳥越裕貴インタビュー/下

異能力アクションバトルに新たな展開

大原薫 演劇ライター


中屋敷法仁&鳥越裕貴インタビュー/下

俳優を挑発する、朝霧カフカ書下ろしのシナリオ

――今回の『DEAD APPLE』舞台化にあたって、ポイントになるところを教えてください。

中屋敷:映画はたくさんのキャラクターが出てきますが、今回はメインキャラクター7名に絞って、内面に迫るような芝居を要求するシナリオになっています。朝霧先生のシナリオがどう考えても俳優を挑発しているというか。「もっともっと生身の声を届けるにはどうしたらいいんだろう」と挑発されている気がします。演劇が根源的に持つ力でそこまでたどり着けたらいいなと思っています。

鳥越:今まで探偵社がメインでコメディパートをいろいろやらせてもらっていたんですが、今回は少数精鋭キャストで、「絶対にコメディはせぇへんやろ」というキャラクターたちがコメディをするんですよ。そこでお客様の息抜きになるように、手助けできたらいいなと思っています。敦が一人でぱっと言って自分で回収するのもあるので、劇場に入ってからお客様との空間共有でうまいことできたらいいなと思っていますが、今からひやひやソワソワしてます(笑)。

拡大中屋敷法仁(右)と鳥越裕貴=宮川舞子 撮影

――座組の皆さんはいかがですか?

鳥越:今回新しく入った(村田)充さん、(岸本)勇太、(田淵)累生が「今までも一緒に出てた?」と思うくらい馴染んでいますね。「はじめまして」感がそんなにないというか。これから芝居を重ねていって人となりを知っていけたらいいなと思います。いつもどおり、楽しい演劇を作る稽古場だなと感じています。

中屋敷:『文豪ストレイドッグス』に出てくるキャラクターは、同じチーム内でも信用しきってないんですよね。武装探偵社やマフィアなどのチームの中でも、お互い隠している過去があったり知らない情報もあったりするけれど、それでも信用するという大人な関係なんです。今回のキャストたちも、チーム一丸でやっていこうという気持ちでいても、チームワークに甘えていないのが感じられて、良いなと思っています。ちゃんと自分を持っていて、「仲が良ければそれでいい」みたいな甘い考えでやっていないところが良いし、そこが『文豪ストレイドッグス』のキャラクターらしいところでもあるかなと思います。『文豪ストレイドッグス』ではクールな人間関係が展開されている。キャストのみんなも、座組を作る気持ちと演劇の中で生きるという気持ち、いろんな気持ちを持っていてくれるのかなと。意外とよく馴染むけれど、お互いに本心をどこまで出していいのかとか。

鳥越:(笑)

中屋敷:甘え合っていない。ちょっとライバルなところもある気もするし。いい緊張感だなと思ってます。

――ライバルという気持ちはありますか?

中屋敷:鳥越くんはそうじゃない?

鳥越:そうですね。一人一人が濃すぎるので。「この稽古場だけでは全部は知れへんよ」という奥深い人間が集まったので。一言で言うと、みんな変です(笑)。

映像も肉体も、劇場で使えるものは何でも使いたい

拡大鳥越裕貴=宮川舞子 撮影

――文豪の名を冠したキャラクターの異能力が舞台で表現されますが、映像ばかりで見せるのではなく、俳優の肉体を駆使した演劇的表現で見せているところが刺激的だなと感じます。

中屋敷:映像も肉体も、どちらも同じく価値があると思っていて、劇場で使えるものは何でも使おうと思っています。それに、『文豪ストレイドッグス』という作品自体、原作が朝霧先生、漫画が春河35先生と、シナリオのプロフェッショナルと漫画のプロフェッショナルがクリエイションでぶつかり合っているんですね、肉体も映像も振付も音楽も等しくぶつけてみたら何が生まれるんだろうということを、今は舞台で試したい。ときには映像ばかりとか、肉体表現だけとか、表現も場面によって選べたらいいなと思います。鳥越くんには走り回ってもらっています。

鳥越:己の身体のみを信じるところです(笑)。

◆公演情報◆
舞台「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE」
原作:映画「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE(デッドアップル)」
大阪:2021年4月16日(金)~4月18日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WW ホール
東京:2021年4月23日(金)~5月5日(水・祝) 日本青年館ホール
公式サイト
公式Twitter
[スタッフ]
脚本:朝霧カフカ
脚本協力:内田裕基
演出:中屋敷法仁
協力:春河35
[出演]
鳥越裕貴、桑江咲菜、橋本祥平、植田圭輔、田淵累生、岸本勇太、村田 充 ほか
 
★【Streaming+】【PIA LIVE STREAM】でのライブ配信決定!
 東京公演全16 公演のライブ配信を実施。ライブ配信チケットには、公演ごとに異なるデザインのブロマイドの特典付き!公演当日の都合が合わない方も、アーカイブ配信期間中は何度でもご覧頂けます。《配信料金》 2,500 円(税込)
※詳細は公式サイトをご確認ください。
 
〈中屋敷法仁プロフィル〉
 高校在学中に発表した『贋作マクベス』にて、第49回全国高等学校演劇大会・最優秀創作脚本賞を受賞。青山学院大学在学中に「柿喰う客」を旗上げ、06年に劇団化。旗揚げ以降、全ての作品の作・演出を手掛ける。外部プロデュース作品も多数演出。劇団公演以外の主な演出作品に『半神』、『サクラパパオー』、『黒子のバスケ』、『柔道少年』、『露出狂』など。
公式twitter
 
〈鳥越裕貴プロフィル〉
 2010年に初舞台。主な出演作品は、舞台では『弱虫ペダル』、ミュージカル『刀剣乱舞』、『プレイハウス』、『改竄・熱海殺人事件』モンテカルロ・イリュージョン、『結婚しないの!?小山内三兄弟』など。
公式サイト
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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

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