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丸美屋食品ミュージカル『アニー』2021年版待望の上演! 藤本隆宏インタビュー/上

厳しさがあるからこそ人に対して優しくなれる

橘涼香 演劇ライター


 1933年世界大恐慌直後のニューヨークを舞台に、仕事も住む家もなく希望を失っている人々のなか、孤児院の前に置き去りにされたあとも、いつか両親が迎えに来ると信じ、明るく前向きに生きる11歳の女の子アニーが幸福をつかむまでを描いたミュージカル『アニー』。

 1978年の日本初演ののち、1986年日本テレビ主催による公演が青山劇場でスタート。アニーを目指す少女たちが懸命に頑張るオーディションの様子もテレビ放映され、以後35年間、子供たちの夢を乗せて愛され続ける作品に成長してきた。

 2015年には新国立劇場中劇場にところを移し、2017年にミュージカル界の大ベテラン演出家・山田和也が新たに就任。舞台美術や衣裳も一新しての上演が重ねられている。今回2021年公演は、新型コロナウイルス感染拡大の為に中止になった2020年公演に出演が決定していたアニー役の二人、荒井美虹、德山しずくをはじめとした子供たちが、コロナ禍の感染症対策として、内容や演出を例年とは変更し、凝縮した時間の中で展開される36年目を迎えたミュージカル『アニー』の、2021年にしか観られない特別バージョンでの上演となる。

 そんな作品で、アニーと出会いアニーの運命だけでなく、自身の運命をも変えていく大富豪オリバー・ウォーバックスを演じる藤本隆宏が、作品に懸ける想いと俳優としての探求心や、『アニー』を通じて伝えたいメッセージを語ってくれた。

名曲の宝庫であるミュージカル『アニー』

拡大藤本隆宏=Photographer : Nanako Nishiyama
――2021年版『アニー』のお稽古がいよいよスタートと伺っておりますが、2020年のコロナ禍による中止を乗り越えて、新たな開幕が決定した時のお気持ちはいかがでしたか?

 改めて2021年版として上演していただけるという感謝でいっぱいでした。必ずやりましょう!とは言っていただいていたのですが、この状況ですから確約は何もない中で、36年続いてきた歴史ある作品を、また皆さんにお届けできることになった。その喜びと感謝の気持ちを持って大切に演じていきたいと思いました。

――私たちも心から待っていた舞台が再び幕を開けるということで、本当に嬉しいですが、折角のこうした機会なので、これだけ長く上演が続いているミュージカル『アニー』の作品の魅力を、出演を重ねてこられた藤本さんがどう感じているかを教えていただけますか?

 やはり一番に挙げられるのは楽曲、音楽の良さですね。スイングだったり、ジャズだったり、ポップスだったり、色々なジャンルの楽曲が、『アニー』というひとつの作品の中にあるんです。しかもその楽曲のいずれもが、今聞いても全く古びていない。多くの方に共感していただける曲の宝庫だということがまずあると思います。

◆公演情報◆
拡大ミュージカル『アニー』
丸美屋食品ミュージカル『アニー』
東京:2021年4月24日(土)~5月10日(月) 新国立劇場 中劇場
※夏のツアーの予定もあり
公式ホームページ
[出演]
荒井美虹、德山しずく(Wキャスト)
藤本隆宏、マルシア、笠松はる、栗山航、河西智美 ほか
 
〈藤本隆宏プロフィル〉
 競泳選手としてオリンピックに2大会連続で出場した経歴を持つ。劇団四季に入団して俳優への道へ。ミュージカルなど舞台作品に多数出演した後、テレビドラマなど映像作品にも進出する。主な出演作品は、『江戸は燃えているか TOUCH AND GO』『京の螢火』『イン トゥ ザ ウッズ』『ハウ・トゥー・サクシード~努力しないで出世する方法~』など。
公式ホームページ

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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

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