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『ダブル・トラブル』で初共演! 原田優一、太田基裕インタビュー/上

一瞬にして別の役で出てくる様を楽しんで欲しい

橘涼香 演劇ライター


 映画音楽で大ブレイクを狙う作詞作曲家のマーティン兄弟と、二人のもとへ次々と現れるすべての登場人物をたった二人の俳優だけで演じるという、舞台の表も裏も大忙しの抱腹絶倒ミュージカルコメディ『ダブル・トラブル』が、埼玉・志木市民会館パルシティでのプレビュー公演(5月2日~3日)を皮切りに、大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(5月7日~9日、ハリウッドチームのみ)、東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(5月6日~16日、ブロードウェイチームのみ)、東京・よみうり大手町ホール(5月12日~30日)で日本初上演される。

 ミュージカル『ダブル・トラブル』は作曲家・ジミーと作詞家・ボビーの兄弟が、ハリウッドのメジャームービーの曲を書くという大チャンスをつかむものの、与えられた時間は数時間しかない!という大騒動を、たった二人の俳優が、歌って踊って曲を書くジミー&ボビー兄弟を演じると同時に、映画会社の社長や秘書、演出家、司会者、スター女優など……ありとあらゆる登場人物、およそ10人もの人物を演じ分ける。しかも演奏はピアノ一台のみでという、刺激的な仕掛けにあふれた作品だ。

 更に今回の上演は、〈ハリウッドチーム〉と名付けられたふぉ~ゆ~の福田悠太と辰巳雄大、〈ブロードウェイチーム〉と称される原田優一と太田基裕のダブルチーム編成になっていて、異なる劇場で同じ作品を同時期に上演する、なんとも意欲的な企画になっている。

 そんな作品の〈ブロードウェイチーム〉として初共演を果たす原田優一と太田基裕が、作品に感じている魅力や、お互いのこと。そしてふぉ~ゆ~の福田悠太と辰巳雄大の〈ハリウッドチーム〉へのエールを語ってくれた。

“演じること”がひとつのテーマになっている

拡大原田優一(左)と太田基裕=岩田えり 撮影

──作品に感じている魅力から教えて下さい。

原田:演出家のウォーリー木下さんが「この作品は“演じること”を楽しんで欲しい。“演じること”をひとつのテーマにしたいんだ」と最初におっしゃられて。ジミーとボビーという兄弟二人が、様々な登場人物を演じることを見せるショーになっていますから、それぞれ別のキャラクターとして次々に出てくるのですが、全く別人に見えるようにではなくて、お客様に兄弟が別のキャラクターを演じているとわからせてしまっていいという、かなり複雑な構造ではあります。でもだからこそ、太田と原田が色々な役を駆けまわりながらやっていることが、面白く見える仕掛けでもあると思うので、我々としてはとても大変ですが、一瞬にして別の役になって出てくる様をエンターティメントとして楽しんでいただければ、という思いでやっています。

──戯曲に「誰かに似ているね」ですとか「僕たちは一緒にいるのは無理なんだ」といった、謂わば楽屋オチ的な台詞があるのは、その為なんですね?

原田:そうなんですよね。特に元々の戯曲はボブ&ジム兄弟が演じるという形で書かれているのですが、日本版を作るにあたって、太田と原田がまずボビーさんとジミーさんになるというところから始めるので、更にひとつ外枠が増えているんです。

──あ、そこから入っていく?

原田:ええ。ですから本編を始める前に、所謂「前説」のような形で、まず二人で出て行って「今からジミーとボビーになります!」というところからはじめようか、という形で稽古を進めています。

拡大原田優一(左)と太田基裕=岩田えり 撮影

──それは更に面白い構成ですね。太田さんはいかがですか?

太田:原田さんが全部説明して下さったんですけれど(笑)、本当に二人だけの舞台ですし、しかもミュージカルで歌あり、ダンスあり、芝居ありの中で何役もやるので、膨大な量をこなさないといけないんですね。それを一人の役者として、人間として楽しめたらこのステージは完成するんじゃないかな?と思うので、様々な挑戦をしながら稽古をしています。でもお兄ちゃんが原田さんだということが、僕としては本当に安心感になっていて、頼りになるお兄ちゃんなので、力をお借りしながら頑張りたいと思っています。

──お二人共女性役をなさっても抜群にチャーミングでお綺麗なのは皆様ご存知ですから、もちろんとても大変なことでしょうが、そういう変身の妙を楽しみましょうという作りでもあるのですね。

原田:色々な役をやりますが、一つひとつの役柄の人物像はしっかりと描かれているので、女性役ももちろんですが、個性豊かなキャラクターにリスペクトを持って、愛おしく感じながら演じていけたら、ひとつの作品として素敵な空気感になっていくのではないかなと思っています。

太田:丁寧に演じていきたいですね。

◆公演情報◆
拡大『ダブル・トラブル』ブロードウェイチーム
ミュージカル『ダブル・トラブル』
(A Musical Tour de Farce)
〇プレビュー公演:志木市民会館パルシティ
5月2日(日) 17:30  ◇ハリウッドチーム
5月3日(月・祝) 12:00  ◆ブロードウェイチーム
〇大阪:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
5月7日(金)~9日(日)  ◇:ハリウッドチーム
〇東京:紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
5月6日(木)~16日(日)  ◆:ブロードウェイチーム
〇東京:よみうり大手町ホール
5月12日(水)~30日(日) ※両チームあり

※緊急事態宣言の発令に伴い、上演が一部中止となっております。最新の公演情報につきましては、公式サイトにてご確認ください。

公式サイト
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[スタッフ]
脚本・作詞・作曲:ボブ・ウォルトン&ジム・ウォルトン
翻訳・訳詞:高橋亜子
演出:ウォーリー木下
音楽監督:落合崇史/大塚茜
振付:TETSUHARU
タップ振付:本間憲一
[出演]
〈ハリウッドチーム〉
福田悠太(ふぉ~ゆ~) 、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、 ピアノ:小林 創
〈ブロードウェイチーム〉
原田優一 、太田基裕 、ピアノ:堀 倉彰/中原裕章
 
〈原田優一プロフィル〉
 9歳で劇団若草に入団。「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」といった数々の名作ミュージカルでメイン・キャストを務める傍ら、舞台演出や子供達に向けた演技指導など、多岐に渡り活動する。近年の出演舞台作品に、『マリー・アントワネット』、『リューン~風の魔法と滅びの剣~』、『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』、『Fly by night~君がいた』『忠臣蔵 討入・る祭』など。7 月には「Being at home with Claude ~クロードと一緒に~」への出演が控える。
公式ホームページ
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〈太田基裕プロフィル〉
 2009 年、ミュージカル『テニスの王子様』で舞台デビュー以降、舞台『弱虫ペダル』シリーズ、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ、『ジャージー・ボーイズ』など、幅広いジャンルの舞台で活躍。近年の主な出演作品は、ミュージカル『アメリ』、『イノサンmusicale』、『サンセット大通り』『ボーイズ・イン・ザ・バンド~真夜中のパーティー~』『ローマの休日』『EDGES-エッジズ-』など。6 月より主演ロックミュージカル『MARS RED』が控える。
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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

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