メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

熱海五郎一座に出演、紅ゆずるインタビュー/上

笑わせるって本当に大変なこと

中本千晶 演劇ジャーナリスト


 5月30日(日)から新橋演舞場にて上演される熱海五郎一座『Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー ~日米爆笑保障条約~』。この舞台にゲスト出演する紅ゆずるに話を聞いた。

 「熱海五郎一座」は東京の笑い「軽演劇」を追求する演劇ユニットで、座長の三宅裕司が構成・演出を手がける。新橋演舞場での上演も第7弾となる人気のシリーズである。今回の公演は本来ならば昨年6月に上演予定だったがコロナ禍で中止となり、改めて上演が決定したものだ。

 紅ゆずるは宝塚歌劇の星組トップスターとして活躍の後、2019年10月に退団。在団中はコメディも得意とする個性派のスターとして定評があった。紅にとってこの作品は退団後の初舞台となる。

 今回の物語の舞台は太平洋戦争も終盤のサンフランシスコ。連合国と日独の戦いに翻弄される日系アメリカ人のミュージシャンの悲喜劇が描かれる。紅が演じるのは、その名も「元星久美」という軍人役だ。インタビューでは舞台へ賭ける意気込みと「笑い」へのこだわり、改めて振り返る「宝塚」への想い、そして、この1年での自分自身の変化について語ってもらった。

じつは、アドリブは一切ないんです

拡大紅ゆずる=岩田えり 撮影(ヘアメイク:hanjee(SINGO)、スタイリング:森本美砂子、衣装:ZADIG&VOLTAIRE)

――熱海五郎一座はまず台本がすごいとうかがったのですが、最初に読んだ時は、どんな印象を持たれましたか?

 なんて緻密に作られた台本だろう! と。 何しろ読んだだけで絵が浮かんでくるんです。こんなに考えられ練り込まれ、そして、アドリブで言っているのだろうと思っていた部分も、全部アドリブではないということに驚きました。

――えっ! ということは、今回アドリブはないんですか?

一切ないんですよ。

――そうなんですか! それでは脚本どおりに演じて、その中で笑わせていくということ?

 すごく難易度は高いです。でも、共演者の方々が皆さん「笑い」を突き詰めていらっしゃる超一流の方ばかりなので、皆さんとの共演は自分にとっても素晴らしい財産になりそうです。

拡大紅ゆずる=岩田えり 撮影

──共演者の皆さんの印象はいかがでしょうか?

 こういう状況なのでなかなかお会いできなくて…昨年の製作発表の時にお会いしたっきりで、あとはリモート対談企画、そして今日の取材会という感じなんですよ。でも、リモート対談企画で少しお話するだけでもほぐれていくのが分かるので、稽古場に入ったらすごいスピードでほぐれていくんじゃないかなと思います。

◆公演情報◆
熱海五郎一座・新橋演舞場シリーズ第7弾‼
東京喜劇
『Jazzy(じゃじぃ)なさくらは裏切りのハーモニー 〜日米爆笑保障条約〜』
2021年5月30日(日)〜6月27日(日) 新橋演舞場
公式ホームページ

[スタッフ]
作:吉高寿男
出演・構成・演出:三宅裕司
[出演]
渡辺正行、ラサール石井、小倉久寛、春風亭昇太
東貴博(交互出演)、深沢邦之(交互出演)
劇団スーパー・エキセントリック・シアター
【ゲスト】 紅ゆずる、横山由依(AKB48)
 
〈紅ゆずるプロフィル〉
 2002年、宝塚歌劇団に第88期生として入団し星組に配属される。2016年、星組トップスターに就任。2019年退団。2020年2月紅ゆずる1st CONCERT『紅-ing!!』を開催。2021年8月にはブロードウェイ・ミュージカル『エニシング・ゴーズ』の主演が決まっている。
公式ホームページ

・・・ログインして読む
(残り:約1426文字/本文:約2807文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

中本千晶

中本千晶(なかもと・ちあき) 演劇ジャーナリスト

山口県出身。東京大学法学部卒業後、株式会社リクルート勤務を経て独立。ミュージカル・2.5次元から古典芸能まで広く目を向け、舞台芸術の「今」をウォッチ。とくに宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で分析し続けている。主著に『タカラヅカの解剖図館』(エクスナレッジ )、『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか』『宝塚歌劇に誘(いざな)う7つの扉』(東京堂出版)、『鉄道会社がつくった「タカラヅカ」という奇跡』(ポプラ新書)など。早稲田大学非常勤講師。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

中本千晶の記事

もっと見る