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「屁」の大事な話~高橋洋一内閣官房参与の「屁みたいな」投稿問題から

出てくれないと退院できません!

野菜さらだ コラムニスト/言語聴覚士

「開通した証」をしつこく聞かれて……

 「屁」は大事なのか、大したことがないのか。こういうときには、まず辞書を見てみるのが肝心だ。

①飲み込んだ空気や、腸の内容物の発酵によって発生したガスが肛門から排出されるもの。おなら、ガス。例文「屁をひる」
②ねうちのないもの、つまらないもののたとえ。例文「屁の河童(かっぱ)」「屁理屈」 (広辞苑)

 なるほど、「屁を放(ひ)って、尻(しり)窄(すぼ)める」なんてことわざもある。状況が目に浮かびそうで、自分のお尻の筋肉もきゅっとなる。

 屁、おならが本当に大事だということは、おそらく医療関係者であれば当たり前のことであろう。ごく最近、そのことを我が事として体験した。

 実は最近、私はお腹を切って、とある臓器(消化器系ではない)を摘出したのである(正確には、切ってもらったのであるが、この全プロセスはそのうちまた書きたいと思っている)。

 手術をするので、その前日くらいから絶食が始まる。そしてオペ日は水分摂取が始まり、その翌々日から流動食が始まった。要は3日ほどろくろく食べ物らしいものは口にしていなかったのだが、チェックに来る看護師さんや診察に来るドクターが毎回、毎回「便は出ました?」「ガスは出ました?」と聞いてくるのだ。

 「便」は何を指しているかわかるが(当たり前だ)、最初一瞬「ガス? って何?」となり、ああ、「屁」、おならのことだとわかった。「直接的に“おなら”と言わず、お上品に“ガス”って言うのかな?」とか思ったり、「まだろくろく食べてないのに、そんなもん出るわけないよ」と心の中でつぶやいたり。

AlinaPolina/Shutterstock.com拡大AlinaPolina/Shutterstock.com

 なぜ「屁」がそんなに大事なのか。

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筆者

野菜さらだ

野菜さらだ(やさいさらだ) コラムニスト/言語聴覚士

本名・三田地真実(星槎大学大学院教育学研究科教授) 教員、言語聴覚士として勤務後、渡米。米国オレゴン大学教育学部博士課程修了(Ph.D.)。専門は応用行動分析学・ファシリテーション論。2016年からオンライン会議システムを使ったワークショップや授業を精力的に行っている。著書に『保護者と先生のための応用行動分析入門ハンドブック』など。教育雑誌連載と連動した 「教職いろはがるた」の動画配信中!

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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