メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

大坂なおみ選手、清原和博氏──著名人のメンタルヘルスと受診を勧奨される社会

香山リカ 精神科医、立教大学現代心理学部教授

YOSHIKI「少し鬱」、深田恭子「適応障害」、清原和博「うつ病」

 実は今年になって、著名人のこのような告白や休業宣言が続いている。

 まず1月2日には、ロックバンドX JAPANのYOSHIKI氏が、自身のInstagramで「いつも応援ありがとう。実は去年、少し鬱になっていて、LAで医師から治療を受けていた」と明らかにしたのだ。YOSHIKI氏は、「でも人前では、みんなのためにも“微笑む”、と決めていた。それが効いているみたい。人を助けることによって、自分も助けられる。今年は素敵な年にしよう、そして笑顔を忘れずに!」と現在は回復に向かっていることをつけ加えたが、昨年大晦日にもNHK紅白歌合戦に出演するなどマイペースで音楽活動を続けていると思われていただけに、驚いた人も多かったであろう。

/Shutterstock.com拡大「少し鬱で治療を受けていた」と明らかにしたYOSHIKI氏 Kathy Hutchins/Shutterstock.com

 そしてこの5月26日には、女優の深田恭子氏の所属事務所から芸能活動の休止が公表された。その文章にはこうあった。

深田恭子さん=東京都江東区青海、篠田英美撮影拡大「適応障害」で活動休止を発表した深田恭子氏=撮影・篠田英美
 「私ども所属の女優 深田恭子ですが、昨年春ごろから体調を崩しがちとなり、今月に入り医師より『適応障害』と診断されました。これにより当面の間治療を優先し、お仕事をお休みさせていただきます」

 深田氏も7月から地上波の連続ドラマに出演することが決まっており、この発表直前のイベントでもいつもと変わらない笑顔を見せていただけに、誰もが意外と感じたのではないか。

 さらに6月16日と19日には、元プロ野球選手の清原和博氏が自身の YouTube に「うつ病に悩む全ての人達へ60分の激白」と題した動画を投稿した。そこで清原氏は「2016年ごろからうつ病を患っている」と告白。「自分の場合はもともとその気があった」が、覚醒剤取締法違反による2016年の逮捕で生活環境が激変したことをきっかけに深刻な状態に陥り、薬物療法を受けるに至った、と経緯を語った。

 そして、うつ病との闘病や治療は現在も続いており、この5月にも「一気にドンと落ちていった」など病状はまだまだ不安定であることや、ふたりの息子が野球をやっていることで「自分も頑張らなきゃアカンな」と励まされていることなどについても明らかにしたのだ。

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

香山リカ

香山リカ(かやま・りか) 精神科医、立教大学現代心理学部教授

1960年、北海道生まれ。東京医科大学卒業。豊富な臨床経験を活かして、現代人の心の問題を中心にさまざまなメディアで発言を続けている。専門は精神病理学。『「いじめ」や「差別」をなくすためにできること』(ちくまプリマー新書)、『人生が劇的に変わるスロー思考入門』(ビジネス社)、『半知性主義でいこう――戦争ができる国の新しい生き方』(朝日新書)など著書多数。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

香山リカの記事

もっと見る