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『夏のおどり』で姿を現した“王者”楊琳とOSK日本歌劇団の明日

青木るえか エッセイスト

100周年に「楊琳」がトップスターである意味

 その新しいトップスターこそ「楊琳」。

 こういう世界では珍しい本名で、その姓を見てわかる通り、在日華僑の4世。入団15年目の男役だ。

撮影・久保昌美拡大撮影・久保昌美

 お披露目公演のタイトルは「レビュー夏のおどり『STARt』」。「スター」と「スタート」と「アート」をかけたダジャレタイトルであるがカッコイイので問題ない。

 OSKが大阪松竹座で上演するのはレビューである。

 タカラヅカはミュージカルやショーだ。ショーは「スターを見せるもの」、レビューは「集団美を見せるもの」だと思う(この定義が正しいかどうかはわからない。OSKとタカラヅカを見て私が感じたことだ)。

 タカラヅカはまさにショーであってスターを見せてくださるし、OSKは高速ラインダンス、一糸乱れぬ群舞などで客席を巻き込み、圧倒する。

 だからOSKのトップスターは、トップとしての性格がタカラヅカとはちょっと違う。野生のオオカミの群れの中でやがて頭角を現して先頭に立つ、とでも言ったらいいのか(OSKは、男役はもちろん、娘役たちもオオカミのように1匹で立っていて、強い)。そしてその先頭を走るオオカミは、その統率力ゆえに美しい。OSKのトップスターというのはそういう存在だ。

 ……が、このたびトップお披露目をした楊琳はちょっとタイプが違う。

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筆者

青木るえか

青木るえか(あおき・るえか) エッセイスト

1962年、東京生まれ東京育ち。エッセイスト。女子美術大学卒業。25歳から2年に1回引っ越しをする人生となる。現在は福岡在住。広島で出会ったホルモン天ぷらに耽溺中。とくに血肝のファン。著書に『定年がやってくる――妻の本音と夫の心得』(ちくま新書)、『主婦でスミマセン』(角川文庫)、『猫の品格』(文春新書)、『OSKを見にいけ!』(青弓社)など。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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