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しおれたアサガオはダメ? 情報の「方向づけ」を考える

便利な「ガイド」が生むストレスとバイアス

天野千尋 映画監督

 特にSNSから入ってくる情報は、誰かの称賛の声だったり、または批判の声だったり、大体どちらかとセットになっている。どのポイントが世間で讃えられているのか、どんな論点で叩かれているのか、情報の「読み方ガイド」がデフォルトでくっ付いているので、自分自身がオリジナルの感想を抱く前にバイアスがかかってしまう。

 もちろん参考になる部分は大いにあるけれど、ニュースをフラットに受け取れず色眼鏡で見てしまうし、物事を自分なりに読み解いて考える機会が、じわじわと失われているような気もしてくる。

 また、称賛の声はともかくとして、批判はいわゆる「悪口」と紙一重だったりする。私は子供の頃から、他人の悪口を聞くことはどうも得意ではなかった。複数人で1人の悪口を共有することの罪悪感や、批判している人のマウンティングの心理が透けて見えること、また「自分もいつか同じように悪く言われるのかもしれない」という不安が胸をソワソワさせた。

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筆者

天野千尋

天野千尋(あまの・ちひろ) 映画監督

1982年生まれ。約5年間の会社勤務の後、2009年に映画制作を開始。ぴあフィルムフェスティバルを始め、多数の映画祭に入選・入賞。主な作品に、短編『フィガロの告白』『ガマゴリ・ネバーアイランド』、長編『どうしても触れたくない』、アニメ『紙兎ロペ』の脚本など。19年、『ミセス・ノイズィ』が東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門に選出された。日本映画批評家大賞脚本賞受賞。自ら執筆した小説版『ミセス・ノイズィ』(実業之日本社文庫)も刊行。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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