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オリンピック中継で問われたカメラの視点と解説者の言葉の力

ブレた映像の位置、エクストリーム系コメンタリーのスピリット

生島淳 スポーツ・ジャーナリスト

 今回のオリンピック、フリーランスの私はテレビを見ることがそのまま仕事となる。

 試合を見ては、取材経験、過去の戦績などを組み合わせ、ストーリーとして再構築する。「読んでも面白いスポーツ」を提示したい。

 ところが期間中に一度、危機に見舞われた。コロナウイルスのワクチン接種2回目の副反応で、3日ほど、ベッドで横たわっていた(SNSを読む限り、長引いた方だと思う)。寝室にテレビはない。しかし、今大会は携帯、タブレットで見るのに十分なインフラが整っていた。

 同時配信も行っていたNHKプラス、民放のアプリTVer(ティーバー)、そしてgorin.jpでは、マイナー競技の配信まであった。

 数十秒のディレイを我慢すれば、十分にオリンピックを楽しめる環境である。とある競技の関係者が話していた。

 「テレビでは放送してくれませんけど、配信で世界のトッププレーが見られるのは恵まれてますよ」

 若年層は携帯やタブレットのスポーツ視聴にもう慣れている。

Tero Vesalainenshutterstock拡大Tero Vesalainen/Shutterstock.com

 「今回の東京オリンピックは、家族みんなでスポーツ、いやテレビを観るラストチャンスかもしれない」

 オリンピックが始まる前、とある民放の幹部に聞いた言葉だが、時代はもっと先に進んでしまったかもしれない。

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筆者

生島淳

生島淳(いくしま・じゅん) スポーツ・ジャーナリスト

1967年生まれ。早大卒。国内外、全ジャンルのスポーツを追う。趣味はカーリング。『どんな男になんねん  関西学院大アメリカンフットボール部鳥内流「人の育て方」(共著、ベースボール・マガジン社)、『奇跡のチーム ラグビー日本代表、南アフリカに勝つ』(文春文庫)、『箱根駅伝勝利の名言 監督と選手34人、50の言葉』(講談社+α文庫)など著書多数。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです